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 夏目漱石は世界をどう見ていたか、また世界で漱石はどう読まれているのか。漱石の没後100年の命日だった昨年12月9日をはさむ8~10日、横浜市内と東京都内で「夏目漱石国際シンポジウム」(朝日新聞社、岩波書店、国際交流基金、フェリス女学院大学主催)が小森陽一・東京大学教授による基調講演を皮切りに開かれた。今年2月9日、漱石は生誕150年を迎える。

 ■時事盛り込み、読者の意識に作用 小森陽一・東大教授が基調講演

 漱石が亡くなる1916(大正5)年の元旦から朝日新聞に連載したエッセー「点頭録(てんとうろく)」で、2回目から「軍国主義」と題し、第1次大戦について論じている。個人の自由を重んじる英国で強制徴兵案が成立したので、ドイツの軍国主義の勝利だと漱石はいう。新聞読者に、ドイツ帝国の成り立ちや漱石の半生と重なる明治時代と大正5年のこの一瞬を重ねあわせて読ませる。漱石の文学理論を踏まえて書かれた文章だ。

 漱石は「文学論」をロンドンで構想し、朝日新聞で専属作家になる際、文部省への絶縁状のように国費留学の成果として単行本にした。数式を用いた論文は難解に見えるが、要は読者論的な文学論。知覚的、観念的な情報が、読んだ言葉から読者の頭に入ると、感情や意味がその記憶の中で付着し、文学的内容が表れるというものだ。

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