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 「バベルの塔」といえば、未完成の巨大な建物が思い浮かぶ。身の程知らずで無謀な計画の例えとしても使われる。画家たちを魅了し、繰り返し描かれてきたこの建造物は、時代によってその姿を変えている。

 ノアの洪水の物語に続いて、旧約聖書にはこう書かれている。

 世界中が同じ言葉を話していたころ、東から来てシンアル(メソポタミア南部)の平野に住み着いた人々が、れんがとアスファルトで天まで届く塔を建て始めた。神は言った。「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているから、このようなことをし始めたのだ」

 神は人々の言葉を混乱(バラル)させ、人々を全地に散らしたので彼らは建設をやめた。そのためこの町は「バベル」と呼ばれた(創世記11章)。一般的には思い上がった人間を神が戒め、罰を与える話だと解釈されている。

 歴史上はどうなのか。「バベル」はヘブライ語でメソポタミアの古代都市バビロンのこと。同地で築かれた方形の聖塔「ジッグラト」が、旧約聖書の「バベルの塔」の発想のもとになったとするのが定説だ。

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 バベルの塔の形は描かれた時代ごとに移り変わる。物語上、建設途中の姿で描かれるため、画家の時代の建築技術を見ることができて興味深い。

 11世紀に作られたイタリア・…

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