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 ■急激な気候変動、10万年で25回

 国立極地研究所の東久美子教授と朝日新聞の中山由美記者が南極や北極での体験をもとに話し合った。東さんは、極地の氷の分析からわかってきた歴史的な気候変動の実態を紹介した。

 東さんは今夏、グリーンランド内陸の氷床を柱状に掘削する国際研究プロジェクトに参加。深さ890メートルに達する氷床コアと呼ばれる氷柱を取り出した。来春以降2560メートルまで掘り進む計画で、氷の中に含まれている様々な物質を分析し、測定データが不足する過去1万年~数千年前の環境変動を明らかにする。

 東さんによると、これまでのグリーンランドでの調査から、過去10万年間に25回以上の急激な気候変動が起きた。特に1万4700年前には3年間で平均気温が10度以上も上昇した時期があったことも判明。3年間で札幌が福岡になるような変化で、原因はよくわかっていないという。

 「将来の予測には基礎データが欠かせない。予算が付きにくくなって苦しいが、熱意を持って頑張りたい」と述べた。

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 <東(あずま)久美子氏> 情報・システム研究機構国立極地研究所教授 北大大学院修了後、米ニューヨーク州立大バッファロー校、防災科学技術研究所などを経て、1998年から国立極地研究所勤務。

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