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 第48回衆議院選挙が10日公示された。安倍晋三首相の5年間の政権運営を信任するかが問われる選挙で、憲法9条改正や消費税率10%への引き上げ、原発政策、森友・加計(かけ)学園問題も焦点になる。与党の自民・公明両党に、希望の党・日本維新の会と、共産党・立憲民主党・社民党が挑む「3極」の争い。期日前投票は11日から始まり、22日に投票、即日開票される。

 首相や首相周辺の関与の有無が問われた森友・加計問題の解明のため、野党が召集を求めていた臨時国会の冒頭で、安倍首相は審議をせずに衆院を解散。安倍政権の姿勢を批判してきた野党第1党の民進党が解散後に希望と立憲、無所属に分裂する異例ずくめの選挙戦になった。

 自民総裁の安倍首相は10日、福島市での第一声で、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力強化路線と、消費増税の税収を幼児教育の無償化などに使う政策変更への理解を求めた。公約にある憲法改正には触れなかった。公明の山口那津男代表も同調し、教育負担の軽減を訴えた。

 希望代表の小池百合子・東京都知事は立候補しなかった。小池氏と、小選挙区のすみ分けで連携する維新代表の松井一郎・大阪府知事はそれぞれ、都と府で行った歳出削減の取り組みを全国に広げると訴え、消費増税の凍結を唱えた。いずれも9条を含めた憲法改正には積極的だ。

 一方、250近くの小選挙区で候補者を一本化した共産・立憲民主・社民は消費増税、9条改憲に反対し、対立軸を鮮明にした。森友・加計問題についても「国政私物化疑惑」(共産・志位和夫委員長)、「権力の私物化」(立憲・枝野幸男代表)と批判した。

 小選挙区・比例区の候補者は計1180人。自民332人、共産243人で、希望も衆院定数の半数を超える235人を擁立した。首相は勝敗ラインを「自公で過半数(233議席)」と説明している。

 「一票の格差」是正などで今回から小選挙区は「0増6減」、比例区は「0増4減」となり、定数は10減の465(小選挙区289、比例区176)になった。

 

 ■8党首の主張 敬称略

 ◇自民党(公示前勢力 284議席)

<安倍晋三> 進む少子化、北朝鮮の脅威にいかに取り組んでいくかを決める選挙だ。消費税は子育て世代の支援に使う。未来を切り開くのはブームでなく政策だ

 ◇希望の党(公示前勢力 57議席)

<小池百合子> 増税は延期する。東京で立証済みのワイズスペンディング(税の賢い支出)に変えていく。安倍1強政治を終わらそう。「お友達」政治を変えよう

 ◇公明党(公示前勢力 34議席)

<山口那津男> 消費税10%を生かして税収の使い道を変え、子育て、高齢化対策に使わせてほしい。幼児教育や高等教育の無償化を進め、教育負担を軽減する

 ◇共産党(公示前勢力 21議席)

<志位和夫> 安倍暴走政治の行き着く果てが森友・加計疑惑。こんな国政私物化疑惑にまみれた政権は戦後かつてない。安倍首相が居座り続けることこそ国難だ

 ◇立憲民主党(公示前勢力 15議席)

<枝野幸男> 真っ当な政治を取り戻したいとの思いで結党した。自己責任をあおるのは政治の責任放棄。上から目線の政治を国民の声に基づく政治に変える

 ◇日本維新の会(公示前勢力 14議席)

<松井一郎> 大阪は議員定数2割カットといった改革で黒字になり、全国一の教育環境を整えた。これを全国に広げれば増税することなく教育の無償化はできる

 ◇社民党(公示前勢力 2議席)

<吉田忠智> 森友・加計問題を議論せずに解散した首相の政治姿勢が問われる。憲法9条に自衛隊を書き込むことは、憲法違反の安保関連法にお墨付きを与える

 ◇日本のこころ(公示前勢力 0議席)

<中野正志> 日本のお国柄がしっかりと条文に盛り込まれた憲法を作りあげなければならない。北朝鮮への抑止力で、日本も敵基地攻撃能力を持たざるをえない

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