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 第70回新聞大会(日本新聞協会主催)が17日、広島市で開かれ、全国の新聞社や通信社の幹部など約500人が参加した。事実を軽視する風潮が広がる中、正確で公正な情報を提供する新聞の役割について誓う決議を採択。座談会では各社の社長らがフェイクニュースに新聞がどう対応すべきかなどについて議論した。

 北海道新聞社の広瀬兼三社長は「フェイクニュースに対する最大の防御策は現場主義。改めて徹底的に追求すべきだ」と問題提起。西日本新聞社の柴田建哉社長は「いくら我々が的確な情報を出しても新聞を読まない人には届かない。読者をどう拡大するのか考えなければならない」と指摘した。

 朝日新聞社の渡辺雅隆社長も会場から議論に参加し「紙面でファクトチェックをしている。コストと手間はかかるが読者の評価は高い。多くの社がやってネットの世界に出していけば一定の力は持つようになるのではないか」などと述べた。

 今年度の新聞協会賞の授賞式もあり、技術部門で朝日新聞東京本社の「ローラ再生装置の開発」が表彰された。製作本部生産管理部の寺出岳夫部長は「作業の効率化とコスト削減は重要なテーマ。ただ、新技術のヒントはまだまだある」とあいさつした。

 編集部門の受賞作は次の通り。西日本新聞社「博多金塊事件と捜査情報漏えいスクープ」▽日本放送協会「『防衛省“日報”保管も公表せず』の特報」▽毎日新聞東京本社「ボルトも驚がく 日本リレー史上初の銀」▽北日本新聞社「議会の不正追及と改革を訴えるキャンペーン報道『民意と歩む』」

 (田玉恵美)

 ■第70回新聞大会決議

 不確かでゆがめられた情報が拡散され、事実を軽視する風潮が広がっている。一方的で感情に訴える主張により、報道の信頼性をおとしめる動きもある。とりわけ大きな社会的責任を担う者が、事実や批判に向き合わなければ健全な民主主義は維持できない。

 こうした時代にあってこそ、新聞は毅然(きぜん)とした姿勢を保ち、正確で公正な情報を提供しなければならない。私たちは、言論・報道活動を通じて、国民の安心・安全な生活に寄与するとともに、自由で平和な社会の実現を目指す。

 第70回新聞大会にあたり、新聞に課せられた責務を胸に刻み、ジャーナリズムの公共的な使命を果たすことを誓う。

 併せて、消費税率の引き上げ時には新聞への軽減税率適用が確実に実行されるよう求める。

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