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 「ドラえもん」と現代美術家が出会ったら――。東京・六本木で開催中の「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」(朝日新聞社など主催)はアーティストがキャラクターと向き合い、世界観を独自に表現した作品が並ぶ。ドラえもんファンで知られ、展覧会の音声ガイドを担当したフリーアナウンサー羽鳥慎一さん(46)と会場を巡ると、感嘆の「ふーん!」がたくさん聞こえてきた。

 ■あんな絵、こんな色、本気伝わる 音声ガイド担当・羽鳥慎一さん

 会場で最初に展示されている、キャラクターや藤子・F・不二雄先生の姿が詰まった村上隆さんの絵は、子どもが見ても楽しい。奈良美智さんのドラミちゃんはなんでリボンがないんだろう。増田セバスチャンさんのぬいぐるみはなんでこの色を使ったんだろう――。

 アーティスト28組の作品を見ていると、「あ、こう来るんだ」って、ついつい「ふーん」が出てしまいます。どれも刺激に満ちていて、「ふーん」が止まりません。一流のアーティストの作品世界に入っていける珍しい体験でした。

 考えてみれば、ドラえもんだからこそ成立する展覧会ですよね。老若男女を問わず、知らない人はいない。梅佳代さんの写真にあるように、漫画が家にあったらおじいさんもつい読んじゃう。

 現代美術というと難しそうだけど、もとがドラえもんだから、普通の展覧会より分かりやすい。もとのクオリティーが高いから、アーティストも本気でぶつかっているのが分かります。

 音声ガイドはお薦めです。作品の紹介だけでなく、町田久美さんは子どものころ何度描いてもドラえもんに似なくて、藤子先生の絵のうまさに驚いたなんていうエピソードも入っています。何より、作家本人による解説もあるんです。

 「ドラえもん」がたくさん掲載された「コロコロコミック」の創刊が小学1年生の時。幼い頃から読み始めて、テレビも映画第1作の「のび太の恐竜」も見ました。「どこでもドア」や「タケコプター」があったら便利でいいな、欲しいなと思う普通の子でした。高学年になって野球を始めると、読む漫画も「タッチ」などに移ってしまい、中学ではもう読まなかったかな。

 それが、3年前にドラえもんの特番の司会をしたとき、コミック全巻を大人買いしました。懐かしいと同時に、大人こそドラえもんの助けが欲しいんだよと思いました。私だったら、世の中の人の関心がどこにあるのか分かる道具を出して欲しい。テレビ番組の会議に出ていると切実に思います。

 改めて読むと、気づいたこともありました。ドラえもんはのび太を無条件では助けていない。むしろ社会の厳しさを教えています。国会議事堂型の置物で、自分の考えた法律を入れると実現するというひみつ道具があります。ただ、自分勝手な法律を入れると、「カイサン」と叫んで壊れちゃう。

 ドラえもんの道具って、うまく使えるのか、悪用するのか、その人が試されるものだと、今なら分かります。

 ドラえもんは漫画もアニメも多くの国で親しまれています。次回は海外のアーティストにも参加して欲しい。できれば2020年に開催して、外国から訪れたたくさんのお客さんと一緒に、たくさんの「ふーん」を言えたらいいですね。

 ■来年1月8日まで、東京・六本木

 ◇2018年1月8日[月][祝]まで、東京・六本木の森アーツセンターギャラリー。午前10時~午後8時(12月26日[火]は午後5時まで)。入館は閉館の30分前まで。会期中無休

 ◇一般1800円、中学・高校生1400円、4歳~小学生800円、3歳以下無料

 ◇音声ガイド 520円

 ◇問い合わせ ハローダイヤル03・5777・8600

 ◇展覧会公式サイト http://thedoraemontentokyo2017.jp別ウインドウで開きます

 <主催> テレビ朝日、朝日新聞社、ADK、小学館、シンエイ動画、小学館集英社プロダクション、乃村工芸社、森アーツセンター

 <特別協力> 藤子プロ・創立30周年記念事業

 <協賛> ユニクロ、ミルクランド北海道、KDDI、ショウワノート、セイコーウオッチ、大日本印刷、Tチケット

 ◆撮影者・提供者名のない写真と記事はソウ喜郁が担当しました

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