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 厳しい冷え込みが続いている。各地は大雪に見舞われ、数十年ぶりに最低気温を更新した観測地点も相次いだ。

 いつもの暖房だけでは足りず、ストーブなどをひっぱり出して、脱衣所や台所などに置いた家庭もあるかもしれない。

 くれぐれも火事には気をつけたい。

 火災による死者は1月から3月にかけて増える傾向にある。16年の消防庁の統計では最少の8月の51人に対し、1~3月はいずれも180人台だった。

 住宅火災で死者が出たケースで、ストーブは、たばこに次ぐ出火原因を占めている。

 電気ストーブなら安全と思いがちだが、近くに置いたタオルや洗濯物が過熱して燃え出すケースは少なくない。ストーブ火災で亡くなった人の半分は、電気ストーブを使っていた。

 まず心がけるべきは、燃えやすいものを遠ざけるなどして、一人ひとりが火を出さないようにすることだ。それでも火事になってしまった場合に備えて、社会全体で初期対応策を充実・強化させる必要がある。

 とりわけ超高齢社会の日本では、どうしても行動が鈍くなるお年寄りへのケアが重要だ。住宅火災の死者の7割は、65歳以上が占めている。

 地域でできるだけ早く火事に気づき、初期消火や避難を手助けする――。おととしの年末に大火に見舞われた新潟県糸魚川市では、消防庁がそのための新たな試みを進めている。

 雁木(がんぎ)でつながる数軒の木造家屋に「連動型火災警報器」をそれぞれ設置し、どれか一つが火災を感知すると、隣り合う住宅や飲食店、さらに屋外の警報器も鳴るようにした。

 糸魚川の火事は、火元こそ古い木造建築の密集地区だったが、延焼したエリアは道路も整備され、消防車も入れた。つまり気象条件次第で、全国どこでも同様の大規模火災になり得ると消防庁は結論づけている。

 住民の同意の取り付けや誤作動対策などの課題はあるが、糸魚川をふくむモデル地区の状況を検証しながら、新しい取り組みを進めてほしい。

 11年にすべての住宅で火災警報器の設置が義務化され、住宅火災の死者はゆるやかに減る傾向にある。設置率は8割になるが、電池切れや故障で作動しないケースもあるという。

 機器をこまめに点検する。不燃性のカーテンにする。過熱防止装置つきのコンロに切りかえる――。わが家は、そしてふるさとの家は大丈夫か。寒さを機に、改めて見直してみよう。

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