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 北陸を中心に大雪の被害が続いている。37年ぶりの豪雪に見舞われた福井では、交通網が寸断され、鉄道の運休が相次いだ。雪は8日も降り続ける予報で、引き続き警戒が必要だ。

 積雪が140センチを超えた福井市内では50代の男性が、雪に埋もれた車の中で一酸化炭素中毒とみられる症状で死亡したほか、除雪中の転倒による負傷者も続出した。福井県内では学校の休校が続き、コンビニなどで品不足も出始めている。

 政府は自治体への除雪費用の支援を表明した。自治体の人手には限りがある。現地の声に耳を傾け、人とモノの援助にきめ細かく対応してほしい。

 今回も、最近の大雪でみられる車の立ち往生が起きた。

 福井、石川県内を結ぶ動脈の国道8号では、一時約1500台の車が動けなくなった。最初に1台の車が脱輪するなどし、後続車の前後に雪が積もっていった。国土交通省は立ち往生する車を監視カメラで見つけると、通行止めにして車の除去に向かうが、今回は雪の降り方が激しく後手に回ったようだ。

 車内に長時間いることは健康を損ねる上、幹線道路は緊急車両の通行にも欠かせない。道路規制の判断や出動のタイミングが遅れないよう、国交省は今後の教訓としてもらいたい。

 北陸はもともと世界有数の豪雪地帯である。積雪への備えが十分だったか、一段落すれば今後のために検証が必要だ。

 日本列島では80年代後半から暖冬の年が多く、少雪の傾向があった。しかし去年2月は鳥取市で32年ぶりに積雪が90センチを超え、14年には山梨県で大雪による孤立集落が続出。05~06年の「平成18年豪雪」では新潟県などで死者が152人にのぼるなど、00年代に入って極端な大雪はたびたび現れている。

 雪害で多いのは、雪下ろしによる事故である。毎年数十人~百人超が犠牲になり、多くが高齢者だ。地域によってはボランティアの若手が手伝っている。その際も作業は複数で行うことや、携帯電話を持ち、命綱やヘルメットを着用するなど、基本を心がけてほしい。

 近年、南岸低気圧により、都心でも雪が降ることが珍しくない。先月は東京都心で20センチを超す積雪を記録した。雪に慣れない地域でも、行政の備えと、住民の心構えが欠かせない。

 最新の気象情報を確認し、積雪予報の場合は不要不急の外出を控える。やむを得ず車を運転する場合はチェーンを装着、牽引(けんいん)ロープを搭載するなど、日頃から準備をしておきたい。

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