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 (昭和62年)

 「プワゾン」の名は、マリリン・モンロー愛用の「シャネルの5番」と並んで、香水に無関心な人も大抵知っている。百貨店のテスターで一吹きして職場に持ち込むと「バブルの頃に知った、嗅いだことのない刺すような香り。名前を知ったのは数年後……」と先輩記者が思い出を語り始めた。嗅覚(きゅうかく)と記憶の結びつきは、「プルースト効果」と呼ばれる。プルーストの小説「失われた時を求めて」の、紅茶に浸したマドレーヌの味と香りが記憶を呼び覚ます一節にちなんでいる。

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 プワゾンは1985年、フランスのブランド、クリスチャン・ディオールが発表した香水だ。フランス語で「毒」という意味。同社広報によれば、個性の強い芳香はコリアンダー、チュベローズ、オポポナックスなどの植物に由来する。2年後、この香りは日本で大ブームとなる。87年2月の朝日新聞は「におい濃厚な香水 爆発的な売れ行き」と報じた。前年5月の上陸以来、1銘柄で15%以上のシェアを占める「前例のない」勢いで、おとなしい香りを好んできた日本人の嗅覚が食生活とともに「西欧化」されてきたのでは、との日本人調香師の見解も紹介している…

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