(EYE モニターの目)今月のテーマ:米朝首脳会談

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 ■日本の姿、追求する必要

 これから先、米朝両国が前向きに良い関係を築いていくための大きな一歩であると感じた。一方、日本の立場を示す記事が少ないように思う。日本は受け身で拉致問題も米国に依存している。自主的に外交努力をしていかないと、新たな時代に向かっている中で取り残されるのではないかという不安がある。日朝首脳会談に向けての動きも出てきたが、日本は北朝鮮との関係について明確な姿勢を示すことが求められている。報道はその点を追求していく必要がある。

 (佐々木はるか 38歳 神奈川県)

 ■中国の存在感、考察して

 「動く朝鮮半島」シリーズは読みごたえがあった。特に北朝鮮をめぐる核危機についてと、トランプ大統領が金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の人物分析結果を見て「取引できる相手」と判断した経緯についての記事はとても参考になった。朝鮮戦争の終結宣言が共同声明に盛り込まれなかったことについて、記事ではあまり触れられていない。後ろ盾となっている中国が存在感をアピールしているという記事があり、中国の存在がそうさせたのか、考察を示してほしかった。

 (松島敬子 62歳 東京都)

 ■日本への影響も報道を

 米朝首脳会談が行われたが、どちらも「自分の国さえよければ」というような指導者なので、たいして期待はしていなかった。会談により我が国にどういう影響があるのかはぜひ報道してほしい。その点から「動く朝鮮半島―米朝その先は」は良い企画だと思う。今後の政治日程にからめて、それぞれの出方を探っていくのは興味深い。拉致問題の解決に向けてどういうカードがあるのか。拉致被害者の家族には残された時間がなく、今回が最後のチャンスだ。

 (岡田啓二 55歳 山口県)

 <歴史の流れ見据え、検証していく>

 6月12日にシンガポールであった米朝首脳会談の共同声明には、非核化の方法や期限が盛り込まれず、「政治ショー」の色合いが濃いものでした。ただ、長年敵対していた両国首脳が史上初めて直接会った意味は大きく、緊張緩和につながる可能性があります。逆に、あいまいな合意が非核化をめぐって双方に不信感を生み、一触即発の危機を再び招くかもしれません。

 朝鮮戦争の終結の行方を含め、東アジアの国際情勢が大きく変わる可能性をはらんだ歴史的な動きだけに、ニュースの舞台裏を後からしっかり検証することを心がけました。それが、松島さんに評価していただいた「動く朝鮮半島」の一連の検証記事となっています。

 南北、中朝、米朝と首脳会談が相次ぎ、日本は取り残されているようにみえますが、直接の当事者でない日本が焦る必要はありません。日本人拉致問題の解決に向けた動きが今後の焦点です。日本の外交力こそが問われると専門家はみています。こうした多角的な視点を紹介していきたいと思っています。日々の動きを克明に報じつつ、歴史的な流れを見据えた検証に引き続き力を入れます。(国際報道部次長・神谷毅)

 ■関心の高かったテーマ(5月28日~6月22日)

(1)森友・加計問題 262件

(2)米朝首脳会談   82件

(3)カジノ法案    50件

(4)大阪北部地震   36件

(5)働き方改革法案  32件

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 この欄はクイックモニターのみなさんから朝日新聞紙面について寄せられたご意見のうち、ニュース・テーマ別に整理して数が多かった上位5件を紹介します。原則、前週までの1カ月間にお寄せいただいたご意見が対象です。期間中に寄せられた1385件の意見のうち、262件が森友・加計問題に関するもので、この問題への関心の高さをうかがわせました。(3)については、「成立を急ぐ理由が分からない」といった声が寄せられました。

 ◇東京本社発行の朝刊14版、夕刊4版をもとにしています。

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 公募で選んだ300人の読者の皆様に「紙面モニター」をお願いし、毎週、お寄せいただく意見の一部を紹介します。「関心の高かったテーマ」は、毎日、意見を届けていただく約80人の読者「クイックモニター」の皆様からのメールを集計しています。

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