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 広範囲にわたる豪雨災害の全容はなお見えず、犠牲者が増え続けている。平成になって最悪の被害をもたらした西日本豪雨は、最初の大雨特別警報から1週間が過ぎた。

 警察庁のまとめでは、死者は岐阜から鹿児島までの14府県で200人を超えた。特に被害が大きい広島、岡山、愛媛の3県で約9割を占める。今も残る行方不明者の捜索と救助、道路の寸断で孤立状態にある住民の救出を急がねばならない。

 被災地の天候はおおむね回復したが、記録的な大雨の後で地盤が緩んでいる。局地的な雷雨の予報もある。新たな災害の発生に最大限の警戒が必要だ。

 実際、晴天なのに大量の土砂や流木が流れてきて川をせき止めたり、ため池が決壊する恐れがあるとして避難指示が出されたりしている。

 国土交通省は、各地の地方整備局職員からなる緊急災害対策派遣隊を送り、被害状況の調査や監視カメラの設置にあたっている。河川の堤防やため池、砂防ダムなどのさらなる損壊を防ぐ応急工事も必要だろう。地元自治体との連携を密にして、「予想外」の被害を出さないよう万全を期してほしい。

 被災地のインフラは、道路が少しずつ開通し、電気やガス、通信も復旧しつつある。遅れているのが水道だ。

 厚生労働省の集計によると、広島県の呉、尾道、三原の各市や愛媛県大洲市などを中心に、多数の住戸で断水が続く。自宅の後片付けを急ぐ被災者は、衣服の泥や汗を流すこともままならない。

 避難所ではトイレの水も足りず、不自由をしている。医療機関での診療にも支障が出ている。真夏日や猛暑日が今後も続く見通しだけに、健康や衛生面での悪影響が懸念される。

 各地の水道事業者や自衛隊が給水車を出しているが、飲料水や生活用水が被災者に行き届くよう態勢を強化しなければいけない。さらに、土砂に埋もれたり冠水したりした浄水場や取水場の復旧に向けて、厚労省と事業者団体は協力して支援に全力をあげてほしい。

 14日から3連休という人も多いだろう。被災地に赴き、住宅の後片付けや避難所運営を手伝うボランティア活動は、被災者への大きな励ましになる。

 まず、受け入れの事務局を務めている社会福祉協議会のホームページなどで、各地の状況を確認する。炎天下、自らが体調を崩すことのないよう、現地での衣食を準備する。そうして無理なく活動することが大切だ。

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