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 夏の日差しがまぶしい季節。東京・上野公園では注目を集める二つの展覧会がある。時代を駆け抜けた藤田嗣治の絵画、そして熱気にあふれた「縄文の美」。いずれも涼しい館内でお楽しみください。

 ■動から静へ、重なる人生の軌跡 藤田嗣治展

 20代半ばでフランスに渡り、「エコール・ド・パリ」の寵児(ちょうじ)として成功した藤田嗣治。31日から東京都美術館で始まる回顧展「没後50年 藤田嗣治展」には、「乳白色の下地」の裸婦など、110点余りが一堂に会する。

 作品や人生の歩みを紹介する音声ガイドには、随筆などから抜き出された藤田自身の言葉がちりばめられる。ガイドで藤田役を務めたのは、アニメ「ゴールデンカムイ」の尾形百之助役などで知られる人気声優の津田健次郎さん。

 おかっぱ頭に丸めがね、チョビひげといった個性的な外見で目立った藤田。作画方法も油絵に筆と墨を用い、西洋の対極を狙うものだった。その魅力について津田さんは「セルフプロデュースのうまさに感心します。一方で、幼少の頃からとにかく絵を描くのが好きな絵描き小僧だった。二つの要素が同居していますね」と語る。

 藤田は二つの世界大戦や日中戦争、世界恐慌にも直面した。「動的な人生が最後は宗教画に打ち込み静かに閉じていく。作品を通して、作風の変化とともに、藤田の人生を追うことも展覧会の楽しみになりそうです」

 ■会期=31日~10月8日。音声ガイド=520円。展覧会公式サイト=http://foujita2018.jp/別ウインドウで開きます

 ■猫への愛、あふれるタオル

 「私は猫を友達としている」と語るほど猫を愛した藤田。躍動する猫の動きを追った絵、裸婦の横に猫が寝そべる絵、猫が戯れる自画像など、多くの作品にその姿を登場させている。

 展覧会特設ショップでは、藤田にちなみ、猫好きのみなさんのためのグッズを用意。本展に出品されている「自画像」と「タピスリーの裸婦」から、猫の顔だけを切り抜いた2種類のタオルだ。大きさは約20センチ×20センチ、綿100%で手触りの良い今治産。猫の両耳の部分をクリップで留めれば、赤ちゃんのかわいいスタイにもなる。各1080円。

 ■美のメッセージ、受け止めたい 特別展「縄文」

 東京国立博物館で開かれている特別展「縄文――1万年の美の鼓動」は、人々が暮らしの中で作り出した土器や石器、土偶を日本各地から集め、その力強さと神秘的な魅力を紹介している。

 音声ガイドを担当しているのは俳優の杏(あん)さん。知的で表情豊かな声の案内が来場者に好評だ。収録直後には「展示品は豪華なラインナップで、台本を読みながら実物を見たいなと思うものばかりでした」と話した。

 人類史を考察した「サピエンス全史」(河出書房新社)を読み終えたところで、「縄文時代は、死生観や倫理観、いろいろな感覚が現代とは違っていただろうな」と考える。

 一方で「縄文人が美しいと思って作ったものが、1万年の時を経て土の中から姿を現すと、私たちも美しいと思える。この『美』は彼らからのメッセージだと受け止めたい」と語る。

 三内丸山遺跡(青森市)を2度訪れるなど、縄文に高い関心を寄せてきた。「土器や土偶は、実際に見ると、思っていたより大きかったり、逆に小さくて繊細だったりする。現物を見なければ分からないところがあるので、ぜひ行きたい。体感したことをみんなで共有して楽しめたらいいな、と思います」

 ■会期=9月2日まで。音声ガイド=520円。展覧会公式サイト=http://jomon-kodo.jp/別ウインドウで開きます

 ■あの土偶や土器が、あめ細工・紙コップに

 本展では教科書でもおなじみの文化財をあしらった限定販売グッズが人気。「遮光器土偶」をかたどったあめ細工(各850円)=写真手前=は東京・千駄木の有名店「あめ細工吉原」とのコラボ商品。左からコーラ味、バニラ味、サイダー味、レモン味の4フレーバー展開。「火焔型土器」のきめ細かな文様をプリントした紙コップ(10個入り500円)=同奥=も見逃せない。

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