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 通常国会の会期末まで1週間を切った。6月下旬からの延長国会では、政権・与党のおごりが際立っている。

 長時間労働を招きかねない働き方改革関連法を強行成立させ、問題だらけの「カジノ法案」や参院6増の公職選挙法改正案も、ひたすら成立に向け突き進んでいる。

 一方で、加計・森友問題をめぐる野党の審議要求はたなざらしである。行政を監視する立法府の責任を果たさぬまま、国会を閉じることは許されない。

 加計学園の獣医学部新設問題では、愛媛県議会が先週、学園に説明責任を果たすよう求める決議を全会一致で採択した。

 県は、学園に約93億円を補助する今治市に対し、約31億円を支援する。巨額の公金が投じられる学園に、自ら疑念を晴らすよう求めた決議は、国会にとってもひとごとではない。

 学園の加計孝太郎理事長は先月、30分足らずのおざなりな記者会見を開いただけで、再度の会見要請を拒んでいる。ただ、加計氏は会見で、国会招致の要請を「お待ちしています」とも述べた。ならば、国会に呼んで疑念をただすのが筋であろう。

 焦点は、愛媛県の文書に記された2015年2月の安倍首相と加計氏の面会だ。首相は否定し、加計氏も学園の事務局長による作り話だと釈明している。

 だが、この言い分は疑問だらけだ。

 獣医学部新設は面会を前提に学園と政府、県などとの間で調整が進み、その流れは県の文書に詳述されている。面会がなければ、つじつまが合わない。学園側が自分との面会を捏造(ねつぞう)したと主張しているのに、不快感を示すことすらしない首相の対応も不自然極まりない。

 森友学園との国有地取引をめぐっては、決裁文書の改ざんなどに関する財務省の内部調査の結果、佐川宣寿(のぶひさ)・前理財局長の証人喚問での説明に疑問が生じている。

 しかし、自民党は、野党が求める偽証罪での告発に同意せず、佐川氏の再喚問にも応じていない。財務省内のやりとりを「最高裁まで争う覚悟で非公表とする」などと記された新文書も明るみに出たが、政府は野党の調査要求に無視を決め込んでいる。

 獣医学部新設に首相と加計氏の親密な関係が影響してはいなかったか。なぜ財務省は国有地を格安で売却し、公文書を改ざんしてまで何を隠そうとしたのか。問題の核心は、いずれも未解明のままだ。加計問題も森友問題も決して終わっていない。

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