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 (19面から続く)

 ■多様な人生、柔軟な働き方を キャシー・松井氏(ゴールドマン・サックス証券副会長) 25日12時30分

 ウーマン(女性)とエコノミクス(経済)を合わせた「ウーマノミクス」という概念をつくり出し、「女性の能力を生かさないと日本経済は立ちゆかなくなる」と提言したのは1999年。それから約20年が過ぎ、「働く女性は増えたが、リーダーシップをとる女性の割合をみると、まだまだ途中段階だ」と指摘する。

 2012年12月に発足した第2次安倍政権が経済政策「アベノミクス」の柱の一つとして女性活躍推進を打ち出し、その後、日本の女性就業率は米国を追い抜いた。女性管理職を増やす企業も増えた。だが、多くの女性労働者は非正規雇用だ。

 立ちはだかるのが「無意識バイアス」だという。女性は家事をやるべきだ、管理職に向いていない……。こうした意識から脱却すると同時に、ロールモデル(模範となるお手本)が育つ必要性を強く感じている。ここ最近は、体力的にも厳しい仕事に挑戦する女性や、ワーク・ライフ・バランスを重視する男性が増えたと感じる。そうした中、朝日地球会議でのパネル討論で訴えたいことは、「柔軟な働き方」の大切さだ。

 人生100年時代になり、働き方の選択肢はこれからも増えていく。途中で違うキャリアを選んだり、ギアチェンジしたりしてもいいという。「最初から人生のポートフォリオ(配分)を決める必要はない。仕事だけではなく、パッション(情熱)を持てる様々なことに取り組んでほしい」(新宅あゆみ、写真は池永牧子)

 ■環境との調和、新国立から考える 隈研吾氏(建築家) 24日15時30分

 2年後に迫る東京五輪・パラリンピックのメイン会場、新国立競技場の設計を手がける建築家で東京大教授の隈研吾さんは、社会における建築のあり方を問い続けてきた。

 90年代初めまでは、斬新なデザインで巨大都市・東京に異議を唱えたが、バブル経済の崩壊後は、地方での仕事を通じて木や石といった自然素材と出あい、その重要性を意識するようになった。

 以来、周辺の環境と調和し、さまざまな外力を受け入れる「負ける建築」を現代の建築のあるべき姿として提唱する。美術館から庁舎、ホテル、オフィスビル、宗教建築までを手がける万能ぶりを発揮。今や世界約30カ国・地域で約300のプロジェクトを進行させ、国際的にも高い評価を得ている。

 著書や対談集に「負ける建築」「自然な建築」「小さな建築」「つなぐ建築」がある。それは、環境や社会に対し柔軟で他者を尊重する「寛容な建築」と言ってもいい。

 この思想は、どのように育まれ、どう実現され、未来に伝えられるのか――。朝日地球会議では、多くの国で困難な現場に遭遇してきた経験を踏まえ、東京での代表作となる新国立競技場などの作品を紹介しながら語っていく。(編集委員・大西若人)

 ■9月26日(水) 帝国ホテル東京

 【孔雀西の間】

 ◇9:30~ 琉球の植物多様性

 <講師>國府方吾郎(国立科学博物館植物研究部多様性解析・保全グループ研究主幹)

 ◇10:35~ AI×IoT時代、「人と人の間」はどう変わる

 <パネリスト>市来利之(東京急行電鉄取締役常務執行役員事業開発室長)、乾健太郎(東北大学教授)ほか

 ▽コーディネーター・堀江隆(本社執行役員<メディアラボ担当兼メディアラボ室長>)

 ◇12:15~ AI音声翻訳が開く未来~「言葉」と「心」の壁を越えて

 <パネリスト>大森典子(愛媛県国際交流協会外国人生活相談室長)、隅田英一郎(情報通信研究機構フェロー)、パックンマックン(お笑いコンビ)=写真

 ▽コーディネーター・勝田敏彦(本紙ソーシャルメディアエディター)

 ◇13:40~ ポスト2020年に目指す持続可能な社会

 <パネリスト>石井幸造(海洋管理協議会ジャパン・プログラム・ディレクター)、小宮山宏(三菱総合研究所理事長、元東京大学総長)、佐藤太一(佐久専務取締役、南三陸森林管理協議会事務局長)▽コーディネーター・神田明美(本紙科学医療部記者)

 ◇15:35~ 風力発電は主役になれるか――IoTが鍵を握る

 <パネリスト>江上正樹(NTN常務執行役員)=写真=、太田景子(気象予報士)、山家公雄(エネルギー戦略研究所長)▽コーディネーター・一色清(本社教育コーディネーター)

 ◇17:00~水素が動かす復興と五輪

 <パネリスト>小島康一(トヨタ自動車パワートレーンカンパニーFC技術・開発部主査)=写真=、中岩勝(産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所長)、松本真由美(東京大学客員准教授)

 ▽コーディネーター・堀篭俊材(本紙編集委員)

 【孔雀東の間】

 ◇9:30~ ドーナツ経済学から見える世界

 <ゲスト>ケイト・ラワース(経済学者、オックスフォード大学環境変化研究所上級客員研究員)

 ▽聞き手・北郷美由紀(本紙SDGsプロジェクト担当専門記者)

 ◇10:35~ 本格化する日本のESG投資とSDGs経営

 <パネリスト>濱口大輔(企業年金連合会理事)、森澤充世(CDP事務局ジャパンディレクター)ほか

 ▽コーディネーター・石井徹(本紙編集委員)

 ◇12:15~ がん患者と装い~アピアランス(外見)ケアの効果とは

 <パネリスト>塩崎良子(TOKIMEKU JAPAN代表取締役社長)、山崎多賀子(美容ジャーナリスト)

 ▽コーディネーター・高橋美佐子(本紙文化くらし報道部記者)

 ◇13:40~ AI・IoTが変える介護の未来

 <パネリスト>山岡勝(パナソニックビジネスイノベーション本部事業開発センター/総括担当)=写真=、石山麗子(国際医療福祉大学大学院教授)、森剛士(医師)

 ▽コーディネーター・多賀谷克彦(本紙編集委員)

 ◇15:20~ 次世代につなぐ生物多様性――鳥を守る

 <パネリスト>遠藤孝一(日本野鳥の会理事長)、藪内竜太(薮内正幸美術館長)、鷲谷いづみ(中央大学教授)

 ▽コーディネーター・山田史比古(本紙文化くらし報道部記者)

 ◇16:45~ SDGsで街の未来をつくる

 <パネリスト>五十嵐立青(つくば市長)、鈴木康友(浜松市長)、竹山修身(堺市長)

 ▽コーディネーター・北郷美由紀

 =いずれも敬称略。プログラムは変更になる場合があります

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