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 朝日新聞社は、「朝日地球会議2018」を9月24~26日に開きます。メインテーマは「次世代への約束 もっと寛容な社会に」です。宗教や信条、人種や性別などに基づく対立や差別を超えた寛容な社会をどう実現するのか――。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」が掲げる課題とあわせ、国内外の専門家や政策決定者、企業関係者を招き、来場者の皆様とともに考えます。主な登壇者のインタビューのほか、3日間のプログラムをお知らせします。

 ■衰える政党、民主主義の危機 パスカル・ペリノー氏(パリ政治学院教授) 25日14時30分

 フランス革命以来、2世紀以上にわたって世界を支配した「左と右の対立軸」が、終わりを迎えている。とはいえ、それに代わる新たな枠組みはまだ生まれていない。現在、世界を覆う危機の原因は、ここにある。

 環境問題や欧州の統合、グローバル化といった今の社会経済の課題の多くは、左右の間の議論では、もはや解決不可能だ。この枠組みに立脚してきた大政党は影響力を失い、既存の政治制度や政界に市民は疑念を抱くようになった。

 政党の弱体化は昨年5月、フランスでマクロン政権を誕生させた。マクロン氏は左でもあり右でもあり、そのどちらでもない。既成政党に属さず、政界からも距離を置いてきた。大統領選での彼の勝利は、世界で長年続いてきた政治システムの変化を象徴している。

 強いリーダーシップを持つドイツのメルケル政権や日本の安倍政権が長期化する背景にも、政党の力の衰えがある。

 こうした状況は一方で、各国でのポピュリズム(大衆迎合主義)の台頭も引き起こしている。ポピュリズムは、民主主義の機能不全を刷新する可能性を持つ一方で、権威主義化して民主主義への脅威となる可能性も拭えない。

 社会も経済も急速に変化する現代で、政治が一番遅れている。左右の枠組みで相手を批判ばかりする政治と決別し、信頼に足る政治勢力をつくらねば。ただ、それにはまだ30年ほどかかるかもしれない。(聞き手・国末憲人)

 ■分断の壁、解決考える機会に 西村陽一(朝日新聞社常務取締役〈東京本社代表/コンテンツ統括/編集担当〉)

 昨年の朝日地球会議に出席したフランスの政治学者は「政治が民意を反映していない」と語り、「民主主義を支える杖」をたくさん持とうと呼びかけました。しかし、民主主義や政党政治はその後も、ポピュリズム勢力の伸長やトランプ米政権の挑戦を受け、危機に瀕(ひん)しています。

 ポピュリズムとは何か。今年の会議に参加するドイツ出身の政治学者ヤン=ヴェルナー・ミュラー氏は「自分たちだけが真の国民を代表する」という主張、一切の異論を認めない「反多元主義」に特色があると言います。

 自国第一主義の内向き志向が著しい米国が保護主義を公言し、国際合意から離脱していることで、自由主義に基づく国際秩序もまた脅かされています。果たして「トランプ」とは問題の原因なのか、結果としての現象なのか。私たちが目撃しているのは、一時的で米国特有の動きなのか、グローバル化の進展とともに現れた構造的で普遍的な現象なのか。これらは、人工知能などを統治に活用する「デジタル権威主義国家」の構築を模索する中国をどう見るかといった点とあわせ、世界で活発な論議が交わされているところです。

 民主主義を支える大切な規範である「相互の寛容」や「多様性」が揺さぶられ、「有権者と既成政党」「富裕層(地域)と貧困層(地域)」「『我々国民』と移民・難民」「多数派と少数派」を分断する壁が各地で築かれつつあります。そんな時だからこそ、今年の会議のテーマには「寛容な社会」を掲げました。

 これまで力を入れてきた環境などのテーマも発展させ、皆様とともに次世代に向けた地球規模と日本の課題解決の道筋を考える機会にしたいと思います。

 ■9月24日(月・休) イイノホール

 ◇12:10~ 来賓あいさつ

 中西宏明(経団連会長、日立製作所会長)=写真

 ◇12:30~ 持続可能な環境先進都市・東京の実現を目指して

 小池百合子(東京都知事)

 ◇13:10~ ハフポスト企画 アタラシイ時間~日本の内と外から見たものづくり~

 <ゲスト>山口絵理子(マザーハウス代表取締役兼チーフデザイナー)=写真

 ▽聞き手・竹下隆一郎(ハフポスト日本版編集長)

 ◇13:30~ GLOBE企画 中東はどこに向かうのか――紛争、イスラム、国際秩序

 <パネリスト>ネイサン・J・ブラウン(ジョージ・ワシントン大学教授)、池内恵(東京大学先端科学技術研究センター准教授)

 ▽コーディネーター・国末憲人(本紙GLOBE編集長)

 ◇15:15~ 5年後の世界のデジタルメディア

 <パネリスト>ジャレッド・グルスド(ハフポストCEO)、佐々木紀彦(NewsPicks CCO)=写真

 ▽コーディネーター・竹下隆一郎(ハフポスト日本版編集長)

 ◇15:15~ 失敗を語ること

 <ゲスト>髭男爵・山田ルイ53世(お笑い芸人)=写真

 ▽聞き手・奥山晶二郎(withnews編集長)

 ◇15:30~ 寛容な建築

 <ゲスト>隈研吾(建築家)

 ▽聞き手・大西若人(本紙編集委員)

 ■9月25日(火) 帝国ホテル東京

 ◇12:10~ 来賓あいさつ

 野田聖子(総務相・女性活躍担当相)

 ◇12:30~ パネル討論 女性が拓く未来イノベーション~いま必要なリーダーシップとは?

 キャシー・松井(ゴールドマン・サックス証券副会長)、岩村水樹(グーグル日本法人CMO アジア太平洋地域マネージングディレクター)、吉田晴乃(BTジャパン会長)

 ▽コーディネーター・大西弘美(本社執行役員<デジタル/国際担当>)

 ◇14:30~ パネル討論 台頭するポピュリズム、危機に瀕する民主主義

 パスカル・ペリノー(パリ政治学院教授)、ヤン=ヴェルナー・ミュラー(プリンストン大学教授)=写真=、コリン・ウッダード(歴史家、ジャーナリスト)、佐藤優(作家、元外務省主任分析官)

 ▽コーディネーター・西村陽一(本社常務取締役<東京本社代表/コンテンツ統括/編集担当>)

 ◆参加申し込み、9月5日締め切り

 参加申し込みは、公式サイト(http://t.asahi.com/awf18別ウインドウで開きます)からお願いいたします。参加は無料です。公式サイトでは、講演、パネル討論などの内容とともに、登壇者を紹介しています。ご希望の日にちや企画内容に沿ってお選びいただけます。申し込み締め切りは9月5日です。応募多数の場合は抽選となります。お問い合わせは03・6256・0395(平日10:00~17:00)へ。

 ◆「朝日地球会議2018」は、環境問題やSDGsなど、地球規模の課題に取り組む次の企業や団体による協賛を得ています。3日目には、特別協賛各社・団体による特別講演を予定しています。

 <主催> 朝日新聞社

 <共催> テレビ朝日

 <特別協賛> 旭硝子財団、アデランス、イオン環境財団、NTN、NTTグループ、サントリーホールディングス、凸版印刷、トヨタ自動車、パナソニック

 <協賛> エプソン販売、住友林業

 <協力> グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン、CNET Japan、日本マーケティング協会、ハフポスト日本版

 <特別共催> 国立科学博物館

 <後援> 外務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省

 (18面に続く)

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