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 2019年度の政府予算が、年末に決める当初ベースで初めて100兆円を超えそうだ。

 各省庁が財務省に提出する概算要求がきょう締め切られる。すでに増額要求が相次ぎ、要求ベースで最大だった16年度の102兆4千億円を上回る可能性が高い。年末までの折衝で削っていくが、これに上乗せする形で、来年10月に予定する消費税率10%への引き上げに向けた対策も入ってくる。

 概算要求では、年金や医療などにかかる経費だけで、総額の3割近い29兆8千億円を占める。高齢化により、18年度の当初予算より2%ほど多い。教育関係では、公立学校へのエアコンの導入や危険なブロック塀の改修などに充てる施設整備費の要求が、約3・5倍に増えた。

 社会保障は大切だ。将来の社会をつくる子どもたちへの投資も増やさねばならない。

 しかし歳入の3分の1を借金に頼る予算の構造が変わらぬままでは、いずれ本当に必要な政策の財源もまかなえなくなる。財政を持続可能な姿に近づける努力を怠ってはならない。

 7月に閣議了解された概算要求の方針には「施策の優先順位を洗い直し」「予算の中身を大胆に重点化する」と記された。安倍首相も「メリハリの効いた予算とする」と強調した。

 同じようなうたい文句は予算編成の度に繰り返されてきた。言うだけでは意味がない。問題は実行できるかどうかだ。

 「優先順位の洗い直し」では、費用をかけるだけの政策効果があるか、検証を深めなければならない。北陸新幹線(金沢―敦賀)と九州新幹線(武雄温泉―長崎)の整備費は「事業費が増える可能性がある」として、全体額を示さないまま今後の議論に委ねている。十分な精査が必要だ。

 各省が長年続けている様々な補助金や給付金などの対象基準も、時代に合わせて見直すことが欠かせない。

 「重点化」では、「新しい日本のための優先課題推進枠」として要求された政策を、吟味しなければならない。こうした特別枠は、政権の目玉政策を進めるために毎年設けられるが、一般の要求項目の一部の金額を推進枠に振り向けたものも散見される。予算ばらまきの抜け道に使われることも多い。

 消費税の対策では、低所得者への給付金の増額などに加え、中小店舗へのキャッシュレス端末の導入費の補助や商店街の活性化策なども案として挙がる。「何でもあり」につながる事業を、紛れ込ませてはならない。

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