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 北海道で起きた地震に伴って政府が「2割の節電」を要請したのを受け、道内の企業や店舗、工場は電気の使用を減らす対応に追われた。看板の消灯や空調の停止などのほか、生産を道外の工場に移す検討に入った企業もある。▼1面参照

 札幌駅に隣接する百貨店の大丸札幌店。札幌市内の主婦(64)が店内に入ると少し暗く、2階に上がると、3階へ向かうエスカレーターが止まっていた。「2割節電」に協力するためだ。主婦は「計画停電になるよりはまし。みんなで協力したい」と話した。

 セブン&アイ・ホールディングスも10日までに、道内に11店あるイトーヨーカドーの照明を通常の8割ほどの明るさにするなどした。道内に約1千店あるセブン―イレブンのほぼ全店では空調を停止した。

 すかいらーくグループも「ガスト」と「しゃぶ葉」などの計28店舗で、エアコンの冷房を送風に切り替えるなどし始めた。

 製造現場にも影響が出ている。サッポロビールの北海道工場(恵庭市)は10日、缶ビールなど一部製品の生産と出荷を再開したが、節電要請を受け、製造ライン3列のうち、缶ビールなどの1列だけ動かした。瓶製品の製造ラインは止めているという。

 京セラはスマートフォンなどの北海道北見工場(北見市)を8日に再開。ただ、電力を多く使う設備の立ち上げ時間をずらしたり、照明や空調を間引いたりしている。同様に電子部品を製造する帯広工場(帯広市)の操業を8日に再開したパナソニックは、空調の使用を減らし、自家発電をフル活用しているという。

 停止中の北海道電力苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所(厚真町)の復旧が遅れれば、節電が長期化する可能性がある。その場合、生産態勢を見直す企業も出そうだ。

 トヨタ自動車は10日、変速機などをつくる北海道の子会社工場の生産を再開したが、電力需給の状況によっては愛知県の工場での代替生産を検討するという。エンジンや変速機などの部品をつくるアイシン精機も、今後の状況によっては同じ部品をつくる北海道外の工場で代替生産を考えるという。

 一方で、まだ点検作業に追われる工場もある。日本製紙は道内2事業所の工場が止まったままで、自家発電の電力を北海道電力に供給することを優先しているという。

 

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