(書評)『国宝』(上 青春篇・下 花道篇) 吉田修一〈著〉

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 ■道を極める女形二人、絢爛の軌跡

 立花喜久雄ってえ男が『国宝』の主人公でありまして。長崎の極道の一門に生まれるも、15歳にして長崎を出ることになった。立花組の親分だった父親の権五郎が抗争で命を落とし、相手方の親分への敵討ちに及んだあげく、長崎にはいられなくなったという次第で。

 時は1964年…

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