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 バラ色の頬で健やかに眠る赤ちゃんと彼女を抱く若く美しい裸体の女性、その背後には年老いた体をさらす女性がうなだれている――19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトの傑作「女の三世代」が初めて来日する。

 男女の愛や女性の美を描いたことで知られるクリムトはまた、人間の命の変遷にも深い関心を寄せた。「女の三世代」では、誕生から成熟、死に向かう老齢まで、女性がたどる人生の各段階を裸体の表現で描き分けつつ、一つの画面に構成した。

 人物の周りには色とりどりの丸や幾何学模様がちりばめられ、灰色に見える背景には銀箔(ぎんぱく)が使われたと考えられている。人物像に装飾的な表現と金属箔(はく)を組み合わせる描き方は「黄金様式」の時代の特徴。171センチ角の大画面で、「ユディト1」とともに最も華やかと言われる時期を代表する一点だ。

 他にも巧みな人物表現の「ヘレーネ・クリムトの肖像」や、晩年の「丘の見える庭の風景」など、日本で開催のクリムト展では最多の油彩画25点以上を展示。素描や同時代の画家の作品などをあわせた約120点を紹介する。

 <4月23日~7月10日、東京都美術館>

 <7月23日~10月14日、愛知・豊田市美術館>

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