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 アパート建設大手「レオパレス21」(東京)が建てたアパートに建築基準法違反の疑いが出ている問題で、同社は7日、法令違反の物件が新たにのべ1324棟あったとの調査結果を発表した。最大で住民計1万4443人に順次引っ越しを求め、補修工事をするという。このうち、641棟は天井の耐火性能を満たさず特に危険だとして、住民計7782人にすぐに引っ越しするよう要請する。

 今回の問題は、建物オーナーからの指摘を受けた昨年4月からの社内調査で発覚。同月に86棟、昨年5月に38棟で延焼防止や遮音のための天井裏の仕切り壁が設置されていないなどの同法違反の疑いがあったと公表していた。その後、これまでに施工した約3万9千棟を全て調べたところ、1996年3月~2001年9月に施工した33都府県の物件で、外壁や天井などの耐火性能や遮音性が国の定める仕様と異なっていた。

 天井については、本来なら2枚の部材を使う必要があるのに1枚だけだったり、定められた部材とは違う部材を組み合わせたりしていた。性能実験もしていないため、ただちに引っ越してもらう必要があるとしている。原因については「作業効率を上げて工期を早めるため」だったとみられるとした。問題のある物件を所有するオーナーは1163人に及ぶという。

 引っ越しや住み替えにかかる費用や建物オーナーへの改修中の賃料補償は同社が負担する。問題の物件では3件の火事が起きたが、死傷者や近隣の建物への延焼はなかったとしている。

 深山英世(みやまえいせい)社長はこの日の会見で「多大なるご迷惑をおかけし、申し訳ない」と語った。進退について「社外取締役で協議していただく」とし、経営責任を明確にするため、月額報酬30%を6カ月返上するとした。

 国土交通省は同日、同社に対してオーナーや住民らへの説明や建物の改修を行うよう指示。同社は連絡を始めた。入居者向けの問い合わせ先は0120・590・080、物件オーナーは0120・082・991。受付時間は午前10時~午後7時(オーナーは水曜は午後6時まで)。

 同社は、補修工事などの追加費用として360億円の特別損失を18年4~12月期決算で計上。19年3月期の純損益は380億~400億円の赤字になる見通し。18年10月時点では、50億~70億円の純損失を見込んでいたが、赤字幅が大きく膨らむ。

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