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 コンビニエンスストアはなぜ、深夜でも早朝でも開いているのが「当たり前」なのだろう。いまの時代に必要で、続けられるしくみなのか。

 大阪府東大阪市のセブン―イレブンの加盟店オーナーが、人手が足りずに24時間営業をやめて本部と対立している。営業時間の見直しを求める声は、他のオーナーにも広がる。

 顕在化した課題に、コンビニ各社は正面から向き合うときではないか。24時間営業で成長した成功体験にとらわれず、必要な改革を柔軟に進めるべきだ。

 誕生からおよそ半世紀、コンビニは多くの人の食を支え、イートインのある店も増えた。公共料金の支払いや宅配便の受け取りもできるようになり、災害が起きればすぐに支援物資を届ける。いまや業界全体で全国に約5万6千店、社会に欠かせぬ存在になった。

 大手各社は、24時間営業を前提としている。店がいつも開いていることこそが客に便利であり、物流網などがビジネスモデルとして確立している、との理由からだ。

 ところが、この24時間営業が重荷になり始めている。高騰する人件費はオーナーの負担で、本部には及ばない。店の業務を支える本部が優越的な立場にあり、オーナーを「共存共栄のパートナー」と位置づけながら、営業時間の裁量はほとんど与えてこなかった。

 いま、客はどこまで深夜営業を求めているのか。取引先やオーナーの収入や働き方に、どんな影響があるのか。かかるコストはだれがどの程度負担すべきなのか――。

 考えるべき課題は、山積している。

 コンビニ各社も、対策をとってはきた。加盟店に人材を派遣するサポート体制を拡充したり、レジの機能を高めて省力化を進めたり、清掃の自動化に取り組んだり。セブン―イレブンは3月中旬、社会の変化や客の反応をつかむための「実験」として、直営店10店で時短営業を始める。

 だが、急速に進む人手不足に対応は追いつかない状況だ。

 残業が当たり前だった時代といまは違う。働き方改革の視点からも、1980年代から定着してきた24時間営業への世の中の見方は、変わってきている。

 ファミリーレストランは24時間営業店を縮小し、宅配業者は配達時間を見直している。

 時代の変化に合わせて成長してきたコンビニだからこそ、社会のニーズや地域の事情に応じて考えてほしい。

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