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 国会や地方議会の選挙で、候補者をできるだけ男女均等にするよう政党に求める候補者男女均等法。昨年5月に施行されてから最初の大型選挙となる統一地方選が間もなく始まる。夏には参院選も控える。

 立憲民主党などが目標を決めて女性擁立に取り組んでいるのに対し、自民党の参院選の立候補予定者のうち、女性はわずか1割ほど。安倍政権として「女性活躍」を掲げておきながら、このやる気のなさは何としたことか。

 朝日新聞が全国1788の地方議会にアンケートしたところ、女性議員ゼロが339、1人しかいないも460あり、全体の45%が1人以下だった。

 これとは別に、前回2015年の統一地方選で初当選した女性議員に実施したアンケートを見ると、女性議員をめぐる厳しい環境が浮かびあがる。

 均等法ができても女性議員は「増えない」と答えた人は41%で、「増える」の29%を上回った。地域の自治組織が男性だけの意思で動いていることや、家事や育児に追われる中で男性議員と同じような活動はしにくいといった理由が挙げられた。

 候補者均等法は「日本版パリテ法」とも呼ばれる。フランスで00年に制定された本家の法律は、政党への公的助成を削減するという罰則つきで男女同数を義務づけた。

 フランスはそれまで欧州連合(EU)内で2番目に女性議員の比率が低かった。97年の下院選で女性候補を多数立てた左派政党が躍進したこともあり、法制化への機運が盛り上がった。

 当初は、助成金を減らされても男性を優先する政党もあり、すぐに女性候補が増えたわけではない。それでも罰則を強め、法の適用外だった県議選で男女ペアでの立候補を義務づけるなど改正を重ねたことで、各種議会の女性比率を着実に高めてきた。仏下院と日本の衆院の女性比率は03年の12%対7%から、18年には39%対10%と大きく差が開いた。

 日本の均等法は罰則のない理念法である。重要な一歩であるのは間違いないが、フランスの経験をみれば、実効性を持たせるには罰則が有効であるのは明らかだ。

 日本で一気にそこまで求めるのは難しいかもしれない。ただ、全会一致で成立させた以上、各政党が強い意志で努力するのは当然の責任だ。一方、有権者の側から「女性が1割しかいないのは異常で時代遅れ」との機運を高め、政党の背中を押していくことも欠かせない。

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