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 統一地方選の幕開けとなる11知事選が21日、告示された。北海道知事選は全国で唯一、与野党が真っ向から対決する構図。カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致や原発再稼働、人口減など、他の地域も抱えている地方の課題が争点になりそうだ。▼1面参照

 ■北海道

 北海道知事選に立候補したのはいずれも新顔で、元衆院議員で野党統一候補の石川知裕氏(45)=立憲、国民、共産、自由、社民推薦=と、前夕張市長で与党が推す鈴木直道氏(38)=自民、公明、新党大地推薦。

 2人が第一声の場所に選んだのは、昨年9月の北海道胆振東部地震の被災地。土砂崩れのあとや仮設住宅が残るまちを駆け抜けた。

 石川氏は36人が亡くなった厚真(あつま)町で「一人ひとりを支援していくのが本当の復興だ」。鈴木氏は隣の安平(あびら)町で「国土強靱(きょうじん)化を含めて暮らし、命、財産を守り抜く」と述べ、ともに復旧・復興の推進や防災・減災対策の強化を訴えた。

 両者の主張は、安倍政権が推進するIR、原発再稼働などで違いがある。

 IRをめぐっては、大阪府や和歌山県、長崎県が誘致の意向を示す。北海道の高橋はるみ知事(65)は、観光客誘致につながるとして前向きな姿勢だが、最終決定はしていない。

 石川氏は「カジノより、子どもが喜ぶ施設を誘致するのが道民のためだ」と反対。鈴木氏はこれまで「道民目線で判断する」としていて、この日はIRには触れず「北海道には食と観光をはじめ、すばらしい魅力がある」と観光振興を訴えた。

 急速に進む人口減少への対応も焦点。その象徴がJR北海道の路線存廃問題だ。JRは、人口減で赤字が続くローカル線を中心に13線区が「単独では維持困難」とし、国や道、沿線自治体に支援を求めている。

 石川氏はこの日、JRが廃止方針を示した海沿いの日高線を選挙カーで並走した。途中、無人駅を訪れ、「鉄路を残すためにあらゆる努力をしたい」と強調した。夕張市長時代、地元の石勝線夕張支線の廃線に合意した鈴木氏は「バスやタクシーなど公共交通網全体で考えるべきだ」と主張している。

 北海道電力泊原発の再稼働の是非をめぐっては、「脱原発」の姿勢を鮮明にする石川氏に対し、鈴木氏は「(就任後)熟慮を重ねて判断する」と語る。(今泉奏、伊沢健司)

 ■神奈川 カジノ誘致で相乗り変化

 神奈川県知事選には、3期目を目指す元フジテレビキャスターで現職の黒岩祐治氏(64)=自民、国民民主、公明推薦=と、市民団体共同代表の岸牧子氏(62)=共産推薦=が立候補を届け出た。

 黒岩氏は21日の演説で、健康長寿社会を目指すと強調。「笑いあふれる100歳時代を作る」と演説した。岸氏は「いま貧困が広がっている。この格差を健康や教育の格差にしてはいけない」と訴えた。2期8年の「黒岩県政」への評価が争点となる。

 黒岩氏は過去2回の選挙で自民、民主(当時)、公明の相乗りで当選。今回は、横浜市が誘致の是非を検討中のカジノを含む統合型リゾート(IR)について、反対の立場の立憲民主と、「基礎自治体の判断を尊重する」と語る黒岩氏の主張の違いが表面化。黒岩氏は立憲民主への推薦依頼を取り下げ、立憲民主は自主投票で臨む方針だ。

 <おことわり> 選挙期間中は、公正を期すため、写真の政党名や候補者名を消す場合があります。

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