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 統一地方選の前半戦が終わった。11道府県知事選や41道府県議選などの結果からあらわになったのは、まず野党の力不足であろう。

 唯一の与野党全面対決となった北海道知事選では、与党が推す新顔が野党統一候補を大差で破った。野党は候補者選びで出遅れ、本紙の出口調査では、支持層の8割前後を固めたが、無党派層への浸透で大きく水をあけられた。

 道府県議選では、立憲民主党が118議席と、新顔42人の当選などで議席を増やした。しかし、国民民主党との合計は201議席と、4年前に旧民主党が得た議席から60以上減らした。

 野党は夏の参院選に向け、教訓をどう生かすかが問われる。野党間の主導権争いも絡んで、候補者調整の動きは鈍い。1人区は速やかに一本化し、複数区でも共倒れを避ける手立てを講じなければ勝機は広がるまい。

 勢いを欠く野党を尻目に、自民党は福井、島根、徳島、福岡の4知事選で分裂選挙に陥った。このうち島根と福岡では、党本部推薦の候補が敗北した。地元の幅広い意向を踏まえない、上からの押し付けが、しっぺ返しを食らった形だ。

 異例の4重選挙で注目された大阪では、大阪維新の会が知事、市長の座を引き続き確保し、府議会でも新たに過半数を確保した。大阪都構想の実現に向け勢いづくだろうが、住民の合意形成には丁寧で透明な手続きが求められる。

 男女の候補者をできるだけ均等にするよう政党に求める法律が施行されてから初めての大型選挙でもあった。道府県議選の女性の当選者は237人と、前回より30人増えて、過去最多を更新した。

 しかし、全当選者に占める割合は1割に過ぎない。政党別に見ると、自民党はわずかに3・5%で、共産党の51・5%、立憲民主党の24・6%に遠く及ばない。政党による積極的な女性候補の発掘や、女性に限らず多様な人材が議会で活動できる環境整備が必要だ。

 前半戦の投票率は、保守分裂となった知事選などで前回を上回ったものの、道府県議選の平均は44・08%と戦後最低となった。41道府県のうち埼玉、千葉、愛知など33道府県が最低を更新した。

 国でも地方でも、有権者が関心を寄せなければ、政治や行政の規律はゆるむ。道路予算をめぐる「忖度(そんたく)発言」で批判された国土交通副大臣が辞任に追い込まれたのも、選挙戦への影響を懸念すればこそだろう。

 政治に緊張をもたらすのは、厳しく監視する有権者の一票の積み重ねにほかならない。

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