(書評)『居るのはつらいよ ケアとセラピーについての覚書』 東畑開人〈著〉

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 ■傷と癒やしめぐるハカセの苦闘

 きょうび、通勤電車で本を読む人は少数派。まして、読みながらクスクスと笑う人間は薄気味悪かろう。周辺の空間が少し広まった気がした。

 著者は、カウンセリングで食おうと27歳で社会に出る京大出のハカセ。「幕末の志士が命を燃やし尽くした年齢になってようやく、僕は就職活動

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