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 「友達100人、できるかな」という歌詞がありますね。私は全くいなかった時期があるから、一人でも分かってくれる友達がいれば大丈夫って思います。今の10代も友達関係では悩んでいますが、無理しない方がいいよと言ってあげたい。

 身長が高いことがずっとコンプレックスで、自信を持てず、友達もいなかった。でも、小6の時、背の高い女の子が話しかけてくれたんです。すごく安心して、ちょっと明るくなれた。

 中学でバレー部を選んだのは漫画の「アタックNo.1」にあこがれたから。でも部活では毎日、怒鳴られて、ぶたれて、耐えるのが当たり前。高校でも同じ。そういう時代だったけれど、それは本当の意味での指導ではなかったと感じます。監督やコーチの言う通り、びくびくして従うだけでした。

 「監督やコーチが怒ってはいけない小学生のバレー大会、益子直美カップ」を毎年、福岡県で開いています。監督が怒ったら、子どもたちが私に伝えに来るのが約束。私が監督を叱りに行きます。小学生に対しても、すごく厳しく怒る指導はまだ残っている。従う側が萎縮するだけでは意味がないと思う。特に、子どもたちには、失敗を責めるよりも挑戦したことをほめてほしい。自分の頭で考え、進歩する10代を過ごしてほしい。

 振り返ると、私の10代はバレー漬け。ジャージーやユニホーム、学校の制服の写真はあるけれど、私服なんてない。それでも、バレーを続けて良かった。あの時期に「これをやった」と言えるから、自分の中に「軸」がある。経験が人生に生きていると感じます。10代でできなかった遊びなども、引退後にちゃんと楽しむことができました。

 今の時代、周りを見て早く早くと焦っている子も多いけれど、そんな必要ないですよ。「周りに合わせて遊んだり、流行を追ったりする必要はないよ」と伝えたいな。(聞き手・上野創)

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 ますこ・なおみ 元バレーボール日本代表 1966年、東京都出身。共栄学園高3年の時にバレーボール日本代表に入り、世界選手権などに出場。92年に引退後、タレントなどとして活躍。

 ■オススメの本

 バレーの練習で悩んでいた時に読んだ漫画「1・2の三四郎」(小林まこと著)

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 考えすぎて行き詰まった時に読めば真っすぐな主人公に励まされるはず。

 ◇著名人が10代の頃を振り返る企画「10代の君へ」を始めます。掲載は月1回です。

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