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 世界文化遺産「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」(大阪府)の誕生が見えてきた。日本独自の形である巨大な前方後円墳などが並ぶ古墳群だが、その過半数は宮内庁が管理し、研究者の立ち入りさえも制限する天皇家の「陵墓」だ。こんな特異な候補が登録に向けて動き出したことで、その歴史的意義や保存整備・活用へ向けた課題が表面化している。

 堺、羽曳野、藤井寺の3市にまたがる4~5世紀の古墳49基で構成される。長さ400メートルを超える国内最大の大山(だいせん)古墳(伝仁徳〈にんとく〉天皇陵)や誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳(伝応神〈おうじん〉天皇陵)など、29基は宮内庁が皇室の祖先の墓とする「陵墓」だ。

 夏の世界遺産委員会を前に、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関イコモス(国際記念物遺跡会議)が今月、登録にふさわしいと勧告した。

 陵墓の多くは、「飛鳥美人」の国宝壁画で知られる高松塚古墳(奈良県明日香村)のような、文化財保護法下の「特別史跡」や「史跡」といった文化財には指定されていない。同じ古墳でも、原則非公開の天皇家の墓なのだ。

 非公開の世界遺産は、宗教的禁忌を理由に所有者の宗像(むなかた)大社が立ち入りを禁じる「沖ノ島」(福岡県、2017年登録)など、前例がないわけではない。だが学術調査で8万点もの出土品と古代祭祀(さいし)の変遷が明らかになり、登録へのアピールポイントになった沖ノ島に対し、「古墳群」に含まれる陵墓は研究者の自由な立ち入りを拒み、厚いベールに包まれたままだ。

 ■築造時期に矛盾?

 一部の学術団体に墳丘の最下段…

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