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 朝日新聞社は「認知症フレンドリー講座」を展開しています。企業や自治体、学校などから依頼を受けて実施。バーチャルリアリティー(VR)技術を駆使した機器を携えた講師が、研修会場や教室などにお伺いします。本社が独自に開発したVRコンテンツで認知症の人が見ている世界を疑似体験。その上で専門医の解説や、当事者の生の声に触れるインタビュー映像も視聴。認知症になった人の悩みや気持ちを「自分ごと」として理解し、寄り添うためのヒントが得られる場となっています。

 ■当事者の世界、VRで疑似体験

 講座開催の依頼は、既に各地の学校や企業などから多数寄せられている。

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 <高1「うわ、リアル」> 兵庫県尼崎市の県立武庫荘(むこのそう)総合高(宗石理校長)は、9月の生徒の介護施設実習を控え、認知症高齢者の気持ちを理解させる目的で依頼。介護福祉士を目指す福祉探求科の授業の中で7月に実施。1年生の40人が受講した。

 授業は約1時間半。最初に、認知症の人が見ている世界を疑似体験できる「認知症VR」を視聴。内容は、(1)階段の段差が下りづらくなる状況を再現した「階段を下りる」(2)主にレビー小体型認知症で特徴的に現れる症状を体験できる「幻視が見える」(3)認知機能が低下した人の運転時の混乱ぶりを再現した「自動車の運転」の3部構成だった。

 生徒たちはVRヘッドセットを着けて認知症の人の視界を確認。階段で目がくらんだり、部屋の中に幻の女の子が現れたりするのを見て「うわ、リアル」「めっちゃすごい」などと、口々に感想を語っていた。その後、講師から、認知症の人が増え続けている社会状況の説明や、当事者の立場で考えることの大切さなどを学んだ。

 「認知症の人を『無意識に勝手な行動をする人』と考え、悪い印象を持っていた」と言う吉原杏理沙さん(16)は「受講してイメージが変わった。認知症の人が自立するための手助けができたらと思います」と、感想を述べていた。

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 <「感じ方、わかった」> 携帯電話大手のNTTドコモ(東京)は、多様な人材が働ける環境を理解する「ダイバーシティー推進」の一環として検討。8月に都内で開いた、社員とその家族が参加するイベントに採り入れた。

 会場のブースには、車椅子の試乗体験などとともに「認知症VR」体験会を用意。2日間で、グループ企業を含めた社員とその家族約360人が参加した。

 同社人事部の宗広明典さんは「認知症の人がどう感じているのか、その一端がわかる有意義な機会になりました。いざという時に備えるため、継続して学ぶ場を設けたいです」と話していた。(坂田一裕)

 ■理解と尊重、共生社会への一歩 東京医科歯科大特任教授・朝田隆さん

 2025年には高齢者の5人に1人、約700万人が認知症になるとの国の推計があります。これは高齢化が進む日本にのしかかる、大きな社会課題です。

 認知症は物忘れだけでなく、怒りっぽくなったり不安感が強まったりと、色々な周辺症状も現れます。そのケアは家族だけでは担えません。老々介護や介護離職のリスクがあり、破綻(はたん)の可能性もあります。

 たとえ認知症になっても、今まで通り自由に出かけられ、買い物などもできる普通の暮らしが続けられれば、家族の負担は減りますし、本人も幸せです。そんな社会の実現には、地域の理解と支えが欠かせません。

 VRという技術を使って当事者が見ている世界を体験できれば、認知症の人について相手の立場から理解するきっかけになるでしょう。「人ごと」ではなく、いかに「自分ごと」にできるかがポイントです。

 政府は今年6月、認知症施策の新大綱を閣議決定しました。そこでは「共生」と「予防」が柱となっています。

 共生社会をつくる上では、相手のことをよく理解し尊重することが出発点になると思います。(談)

 ■認知症フレンドリー講座、出張開催します

 朝日新聞社は、認知症フレンドリー講座の全国展開にあたり、福利厚生事業やヘルスケア事業などを展開するベネフィット・ワン(東京)と業務提携。地方で開催するものなど一部講座は、同社に委託して実施します。全国的な講師網を持つ同社との提携で、広いご要望にも応えられる態勢を段階的に構築します。同社が独自提供する医療や介護関連講座を、オプションとして組み合わせて実施することも可能です。

 【実施場所】企業などの依頼を受けて出張開催。団体受講が前提です。

 【受講時間】1~2時間程度。ご要望により内容は変えられます。

 【実施費用など】使うヘッドセットの台数により、2種類のプランを用意。40台までは16万5千円(税抜き)、30台までなら14万円(同)。ヘッドセットは1人1台使用が前提。1台を2人で共用すれば、最大で台数の倍の人数まで受講可。別途、参加1人あたり500円(同)のテキスト代や派遣講師の交通費、機材搬入費も申し受けます。

 ◆認知症VR体験会も出張実施

 企業や自治体などの各種イベントに出張実施します。派遣講師がヘッドセット10台を持参。1回あたり約50分の内容で10人が参加でき、1日最大6回まで開催可能です。

 【派遣費用】12万円(同)。半日開催(午前か午後に3回まで開催可)なら7万円。派遣講師の交通費なども申し受けます。

 ◆企業・自治体向け無料「公開講座」

 9月26日14時半~17時(14時受け付け開始)。TKP東京駅日本橋カンファレンスセンター・別館ホール2Aで開催。詳細はWEBサイト(http://ur2.link/EVj1別ウインドウで開きます)で。

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 お問い合わせはメール(dementiavr@asahi.comメールする)で。詳細は公式WEBサイト(https://dementiavr.asahi.com/別ウインドウで開きます)をご覧ください。

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