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 バレーボールの第72回男子、第66回女子全日本大学選手権(ミキプルーンスーパーカレッジバレー2019)が26日、東京都内で1回戦を迎える。男女とも64チームが出場。男子は早大が3連覇に挑む。女子は混戦が予想される。(木村健一)

 ■青学大、自由なスタイルで躍進 監督不在・練習2時間、考える力磨いた

 大学バレー界で異彩を放っているのが、青学大だ。

 練習も試合も監督はほとんど不在で、少数精鋭の男子選手18人の自主性を重んじる。全体練習は週5日、1日約2時間。泊まり込みの合宿はやめ、厳しい上下関係もない。選手たちが考えながら、知識と経験を総動員して作戦を練り、戦っている。

 主将の渡辺周馬(4年)は「昔の人や他の大学からは『チャラチャラしている』と言われるかもしれない。でも、自由なバレーが僕たちのカラー」と言う。

 11月中旬、東京都渋谷区の体育館。午後3時半から体を軽く動かした後、紅白戦が始まった。チームは選手がグーとパーを出し、決める日替わり。「自分の役割が毎日変わり、どんなポジションもできるようになる」。渡辺は後輩から「周馬」と呼ばれていて、笑顔が絶えない練習は午後5時過ぎに終わった。

 渡辺は「バレーだけをやりたくて大学に入ったわけじゃないし、バレーだけで生きていくわけじゃない。勉強したり、アルバイトをしたり、遊んだり、他にやりたいこともある」。飲食店で働き、「お客さんとの会話が勉強になる。大学生は、もう半分大人。いろんなことを学ばなければいけない」。英語や資格取得の勉強に励む選手も多い。

 青学大は高校で全国大会の上位に入った選手を多く擁しながら、関東リーグ2部に甘んじていた。20年率いてきた小早川啓監督(68)は昨夏から、母親の介護で練習や試合にほとんど行けなくなった。「選手に自由にやらせてみた」ところ、思わぬ転機となった。

 もともと能力の高い選手たちが自由な環境で考える力を磨き、殻を破った。山田亜藍(1年)と小田島拓也(2年)が攻撃の柱で、リベロの長田康矢(2年)も安定。渡辺、薬師寺泰介ら4年生が引っ張る。作戦を練る中道紘嵩(3年)は「試合の映像を何度も見直し、相手に合わせてメンバーを変える。試合中は考えながら、攻略していく」。高さやパワーがない分、多彩な攻撃とスピードを駆使した奔放な戦い方が、青学大のスタイルになった。

 5月の関東リーグ入れ替え戦で慶大を破り、1946年の創部以来、初の1部昇格を決めた。6月の東日本インカレはトーナメント3回戦で主力2人と監督を欠く王者早大にストレート勝ち。専大、中大を連破し、準優勝した。関東リーグ秋季1部では、筑波大と日体大をフルセットの末に破るなど、5勝6敗で残留した。

 快進撃を続ける青学大を他大学の主将も警戒する。中大は「選手の考える力が高く、戦いづらい」、日体大は「流れに乗ると押し切られる」、明大は「勢いがあって怖い」と見る。

 青学大の渡辺は「自由なバレーは、相手がやりにくい。流れをつかみ、4強に入りたい」と意気込む。

 ■最後の大舞台、ジャンプサーブ解禁 京都橘大・上岡

 京都橘大のエース上岡梨乃(4年)が「ジャンプサーブの封印」を解いた。「大学ではスパイクにバックアタックにと、体がしんどくて封印していた」

 今大会でバレーをやめるつもりだ。だから悔いのないように、エースとして、主将として引っ張りたい。チームのサーブ効果率が低いから、10月下旬から高校時代に打っていたジャンプサーブを再び打ち始めた。

 京都橘高では高校総体4強に貢献した。全国レベルでは決して大柄ではない身長172センチのアタッカーは、ライトから切り込む速い攻撃で存在感を示してきた。大学でも1年から主力として活躍してきたが、バレーは一区切りつけるという。

 「小学1年からバレー漬けの人生で、365日ジャージーやスウェット姿で……。22歳でいいのかな、と」。社会人チームには進まず、来春からエステの仕事に就く。「いろんなことを経験したいし、大人の女性になりたい」

 その前に最後の大舞台で4強に入り、センターコートでプレーしたい。

 ■男子・充実の早大3連覇狙う 女子・日女体大中心に混戦か

 男子は、3連覇を狙う早大の優位は揺るがない。関東リーグは春も秋も全勝で優勝し、フルセットに持ち込まれた試合はゼロ。ユニバーシアード日本代表の宮浦健人、村山豪(ともに3年)らの高い攻撃力に加え、主将でリベロの堀江友裕(4年)を中心に守りも堅い。堀江は「準備をして自分たちの力を出せば、結果はついてくる」と話す。

 混戦模様の女子は、関東春季優勝、秋季3位と安定感のある日女体大を中心に、激しい優勝争いになりそうだ。東日本インカレ優勝の青学大は粘り強くつなぎ、2年ぶりの優勝を狙う。高身長のアタッカーを擁して大会2連覇を目指す筑波大、関東秋季優勝の東海大、西日本インカレ優勝の鹿屋体大も頂点をうかがう。

 ■男子出場チーム

【北海道】札幌大、東海大札幌、北翔大、北海学園大

【東北】仙台大、東北学院大、東北公益文科大、東北福祉大、山形大

【北信越】富山大、福井工大

【関東】青学大、亜大、桜美林大、慶大、国際武道大、国士舘大、駒大、順大、専大、大東大、中央学院大、中大、筑波大、東海大、東京学芸大、日体大、日大、法大、明大、立大、早大

【東海】愛知学院大、愛知大、朝日大、岐阜協立大、至学館大、大同大、中京大、名城大

【関西】大産大、大商大、大体大、関大、関学大、京産大、近大、甲南大、天理大、同大、立命大、龍谷大

【中国】島根大、東亜大、広島大、福山平成大、山口大

【四国】高知工大、松山大

【九州】鹿児島大、九共大、九産大、長崎国際大、西日本工大

 ■女子出場チーム

【北海道】札幌大、星槎道都大、東海大札幌、北翔大

【東北】尚絅学院大、東北公益文科大、東北福祉大、福島大

【北信越】金沢星稜大、金城大、新潟医療福祉大

【関東】青学大、江戸川大、桜美林大、嘉悦大、神奈川大、敬愛大、国士舘大、順大、松蔭大、大東大、筑波大、都留文科大、東海大、東女体大、日体大、日女体大、日大、早大

【東海】愛知学院大、岐阜協立大、至学館大、中京大、名古屋学院大

【関西】芦屋大、大阪国際大、大体大、関大、関学大、京産大、京都橘大、神戸学院大、神戸親和女大、千里金蘭大、園田学園女大、帝塚山大、天理大、武庫川女大、龍谷大

【中国】環太平洋大、中国学園大、広島文化学園大、福山平成大、広島大

【四国】四国大、松山東雲女大・短大

【九州】鹿屋体大、九共大、熊本学園大、志学館大、西南女学院大、長崎国際大、長崎純心大、福岡大

 ■男子日程

11月25日 開会式=大田区総合体育館

   26日 1回戦=墨田区総合体育館、港区スポーツセンター

   27日 2回戦=同

   28日 3回戦=墨田区総合体育館

   29日 準々決勝=同

   30日 準決勝=大田区総合体育館

12月 1日 決勝、3位決定戦=同

 ■女子日程

11月25日 開会式=大田区総合体育館

   26日 1回戦=大田区総合体育館、中央区立総合スポーツセンター、葛飾区水元総合スポーツセンター

   27日 2回戦=同

   28日 3回戦=大田区総合体育館

   29日 準々決勝=同

   30日 準決勝=同

12月 1日 決勝、3位決定戦=同

 ※11月30日、12月1日は有料。当日一般2千円、当日学生1千円。前売り一般1600円、前売り学生800円。前売りは11月29日までチケットぴあで販売。中学生以下は全期間、無料。

 ■男女会場

◆大田区総合体育館

 東京都大田区東蒲田1の11の1

 京急梅屋敷駅から徒歩5分

◆墨田区総合体育館

 東京都墨田区錦糸4の15の1

 JR総武線、東京メトロ半蔵門線錦糸町駅から徒歩3分

◆港区スポーツセンター

 東京都港区芝浦1の16の1

 JR田町駅から徒歩5分

◆葛飾区水元総合スポーツセンター

 東京都葛飾区水元1の23の1

 JR、京成金町駅からバス。「水元総合スポーツセンター入口」または「ふれあいの家」下車3分

◆中央区立総合スポーツセンター

 東京都中央区日本橋浜町2の59の1

 都営地下鉄新宿線浜町駅から徒歩2分

 《主催》 日本バレーボール協会 全日本大学バレーボール連盟 朝日新聞社 日刊スポーツ新聞社 ジェイ・スポーツ

 《特別協賛》 三基商事

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