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 ■実際に受験する人たちは

 大学入試改革の記事では、主に文部科学省の考えや国立大学協会の見解など、大人の意見しか載っていないことが多い気がする。私は民間試験への対応など試験の話以外にも、民間試験が見送られていることについて受験生はどう思っているのか、今の高校2年生はどう感じているのか、などが知りたい。大学入試は文科省も関係するが、一番関係するのが高校生などこれから受験をする当事者たちだ。そのような実際に試験を受ける人たちがどう思っているのかを新聞に掲載してほしい。(長江美優 14歳 宮崎県)

 ■民間試験の問題点、深く

 高2の娘に10月、いきなり「明日までに受験料を振り込まないといけない」と言われ、振り込むと、振り込みが11月に延期になったと聞かされ、ドタバタした。高2の高校生たちが延期申し立ての抗議デモを行っているのを見た時、行動に移す子どもたちを素晴らしいと感じた。萩生田光一文科相の「身の丈」発言に問題はあるかもしれないが、英語民間試験が延期となったことに、正直、親としてホッとしている。今後は、民間試験についての問題点、改善点を深く調べてほしい。(法島紀子 50歳 大阪府)

 ■歴代大臣の検証記事に期待

 英語民間試験の導入が不公平なものであることは当初からわかっていた。国語、数学の記述式問題の採点の難しさも、50万人分の採点という規模を考えれば、公平性を保つのは難しい。

 政権の強引さに官僚が主体性を喪失したまま引きずられ、最後は官僚が官邸に押し切られる図式が読み取れる。

 今後は「歴代の文科大臣にも、その経緯はぜひおうかがいしたい」と述べた萩生田光一文科相の言葉の実行と、その検証記事を期待する。あわせて現場の意見を掲載し続けてほしい。(杉本寿之 68歳 兵庫県)

 ■教育格差の問題、議論を

 萩生田光一文科相の発言がメディアで大きく取り上げられ、結果的に英語民間試験の見送りにつながったのは、今回の騒動をきっかけに受験を控えた当事者だけでなく、様々な人々がこの問題を考えたからだと思う。

 努力して大学へ進む人もいれば、経済的事情などでやむを得ずに大学へ進めなかったり、中退せざるを得なかったりした人も多くいる。家庭の経済状況と教育格差という長く続いている根深い問題をこれからどう考えていくのか、今後しっかり議論していってほしい。(岡本陽 21歳 神奈川県)

 <現場の声や疑問を大事にしながら>

 大学入試改革をめぐっては、文部科学省前で始まった抗議活動を9月に報じました。高校生や教師たちが共通テストの中止を訴えたデジタル向けの記事は、配信直後から爆発的に読まれ、関心の高まりを実感させられました。

 その後、萩生田光一文科相の「身の丈」発言を機に英語民間試験の活用が見送られましたが、試験をめぐる混乱は続いています。「ちゃんとしてほしい」。デモに参加した高校生の訴えは重いものがあります。

 英語民間試験の問題点については、教育面や特設面「ひらく 日本の大学」などでも報じてきました。今夏に河合塾と実施した全国調査では、民間試験の活用について大学の65%、高校の89%が「問題がある」と回答したことを示し、教育現場に広がる危機感を客観的なデータで読み解きました。昨年の調査でも不安視する声が急増していることを取り上げています。

 地域格差や経済格差の問題を指摘されながら、なぜ対応できなかったのか。民間試験ありきだったのではないか。生徒のための教育行政だったのか。取材班では、現場の声や疑問を大事にしながら、引き続きこの問題を報じていきます。(社会部次長・小林哲)

 ◇東京本社発行の朝刊、夕刊の最終版をもとにしています

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