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 声優になりたいという夢は、幼いころからブレずに抱いていました。幼稚園児の頃、映画好きの父(元プロ野球選手、元中日監督の落合博満さん)が「ターミネーター」を見せてくれたんですが、そのとき外国映画を日本語に吹き替える「声優」という仕事があることを知り、将来なりたいと思いました。

 小学校1年の時から毎日1本映画を見るということを始めました。吹き替え映画を見て、遊びでセリフをノートに書き取って、映画に合わせてアフレコしていました。高校生になると自分の声を録音してどんな風にセリフを話せているか確認したりとか。1日に1本映画を見るという習慣は声優になった今でも続けています。

 何かをコツコツ続けるということは、自信につながります。体調が悪くても、「これだけやってきたじゃないか」という土台があれば、イヤな緊張の仕方をしなくなりますから。10代のうちにぜひやってほしいです。

 「声優として芝居をするには、いろんな経験を積んでいることが大切だ」とある声優さんにアドバイスを受け、大学では、海外を回ったりしました。ロシア語専攻だったのでキルギスに留学したりとか。

 高所恐怖症なんですが、スカイダイビングもしました。怪物と戦うキャラクターの気持ちを知るためにと、怖いものに向き合う経験をしたらいいと思ったんです。空に飛び出すときの体の震えや肌のざらつきは今も覚えていて、役作りに生きていますね。

 本当は、中学か高校を卒業したら養成学校に入って声優をめざしたかったので、当時は遠回りしているようで、焦りを感じていました。そんなとき、母(信子さん)や父に悩みをはき出せたのがよかった。コミュニケーションが密な家庭だったので、そんな話もしやすかった。

 家族でなくても、友達でもいいと思うんです。自分の思いを素直に吐き出せる場所を見つけられるといいですよね。(聞き手・林幹益)

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 おちあい・ふくし 声優。愛知県出身。2015年に声優デビュー。主な出演作に、プロ野球アニメ「グラゼニ」やアニメ「火ノ丸相撲」。父は元中日監督の落合博満さん。3児の父

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 フォレスト・ガンプ/一期一会

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 主人公フォレスト役をはじめ、脇役の声優も個性豊かで、まさに吹き替えの教科書。字幕版と両方見てほしい。

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