[PR]

 第45回木村伊兵衛写真賞の受賞者は片山真理(かたやま・まり)さん(32)、横田大輔(よこた・だいすけ)さん(36)に決まりました。

 対象作は、片山さんが写真集『GIFT』(ユナイテッドヴァガボンズ)及び展示「第58回ヴェネチア・ビエンナーレ 国際美術展 企画展『May You Live in Interesting Times』」、横田さんが写真集『Sediment』(私家版)及び展示「The Second Stage at GG #50 横田大輔展『Room.Pt.1』」(ガーディアン・ガーデン)です。

 同賞は昨年優れた作品を発表した新人写真家が対象で、受賞者には賞状と賞牌(しょうはい)、副賞100万円を贈ります。

 選考の詳細はアサヒカメラ4月号(3月19日発売、一部地域は遅れます)と、後日、夕刊「彩る」面や朝日新聞デジタルで紹介します。受賞作品展を4月21日からニコンプラザ新宿(東京)、5月14日からニコンプラザ大阪で開催予定です。

 本賞は、写真家の故木村伊兵衛氏の業績を記念し、1975年に創設しました。選考委員は石内都、鈴木理策、ホンマタカシの3氏と作家の平野啓一郎氏です。

 朝日新聞社、朝日新聞出版

 ■自分の体の見方、娘の成長で変化 片山真理さん/フィルムや乳剤、写真の「体」表現 横田大輔さん

 今回は2年ぶりのダブル受賞となった。写真やオブジェ制作、歌手など多様な活動を展開してきた片山さんと、写真のフィルムや乳剤、用紙などに着目して創作してきた横田さん。独自の世界を追求してきた2人だ。

     ◇

 片山真理さんは、自らの体と義足、制作したオブジェなどをテーマに写真を撮ってきた。「絵を100%コントロールしたい」から撮影する部屋を作り込み、「マネキン」として自分の体を写してきた。だから素の自分を写した「セルフポートレート」の作家と言われることには違和感があった。

 だが、2017年に娘を産み、変化を感じるという。「身近にすごい成長スピードで大きくなる存在がある。自分にも実は同じように時間が流れ、老いている。向き合うと自分の体が面白く見えてきた」と話す。

     ◇

 受賞の対象となった横田大輔さんの写真集は、一見すると淡い色の様々な布の断片が写っているように見える。フィルムを熱湯で現像し、はがれた乳剤を集めてスキャンしたものだ。

 フィルムや紙など写真を構成する物質的な側面に関心を寄せてきた。「人間も体があって初めて機能する。写真の『体』について考えてきた」。人間の脳は色とりどりの景色を感じ取れる。フィルムも豊かな色彩を表現でき、まるで写真の「脳」のようだ。「次はそこを深めて作品に生かしたい」(千葉恵理子)

 <訂正して、おわびします>

 ▼19日付社会面「木村伊兵衛写真賞」の記事で、受賞対象となった片山真理さんの写真集『GIFT』の版元名が「ユナイテッドヴァカボンズ」とあるのは「ユナイテッドヴァガボンズ」の誤りでした。

こんなニュースも