(作家の口福)青い煮干し 中沢けい

有料会員記事

[PR]

 海の中にも春が来る。冬の風が収まり、水温も上がる。冬の冷たい水ですくすくと柔らかく育ったワカメやヒジキが市場に出てくるのが春。春と言えば東京では白魚が春の魚の代表格。築地場外を歩いたのはそんな春の産物が並ぶ三月末だった。ラジオが志村けんさんの訃報(ふほう)を告げていた。

 四月に入ると、緊急事態宣…

この記事は有料会員記事です。残り982文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

連載作家の口福

この連載の一覧を見る