(作家の口福)昆布の長い旅 中沢けい

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 十年ほど前のことになる。その頃、私の助手を務めていてくれた女性が「私、椎茸(しいたけ)と昆布が嫌いなんです」と言った。雑談で、そんな話になったのだが、私ははっとして鞄(かばん)に突っ込んだ手を止めた。大阪へ出かけたお土産に椎茸と昆布の佃煮(つくだに)を買ってきたのだ。なんとまあ、よりによってという…

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