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 第23局第1譜(1―33)

 白 八段 一力遼(3勝1敗)

 黒 九段 河野臨(2勝3敗)

 (6目半コミ出し)

     *

 ほぼ2カ月にわたる手合の中断が終わり、遅れを取り戻すべく各棋士はスケジュールが密になっている。たとえば河野臨。対許家元戦できわどい半目勝ちを収めたかと思ったら、4日後には一力遼との対局だ。6月は名人戦リーグだけで3局もある異常日程だ。

 中断前の全勝対決で井山裕太に敗れた一力は出直しである。1敗を維持して井山にプレッシャーをかけたい。河野はリーグ落ちを免れるためにも、ここは勝ちたい。双方の気合が激突し、一風変わった序盤となった。

 まず河野の黒3。1分の少考で早々と三々に入ったのは作戦だったか。そして黒13のコスミツケから15。ひと昔前なら叱られた打ち方だが、いまはAIの影響だろう、アマチュアでもまねをする。「棋士とAI」の著書がある解説担当の王銘エン九段は語る。

 「人間はいろいろといきさつがあって、一つのところから見て全体を考える。AIは何も見ない(一つのところを見ない)で全体を見る。その違いです」

 しかし人間だってAIに教えられて賢くなる。いい例がA方面にヒラかず、カカリを優先した白16だ。右下の白二子は攻められてもいい。場合によっては捨ててもやれると見ているのだ。

 左上に移って、一力の白30は元気いっぱい。白B、黒C、白D、黒E、白Fなら普通だった。(春秋子)

     *

 消費 黒 35分

    白 20分

 (持時間各5時間)

 <訂正して、おわびします>

 ▼1日付の第23局第1譜で王銘エン九段の著書が「AIと棋士」とあるのは「棋士とAI」の誤りでした。

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