(美の履歴書:660)「数学的なヴィジョン」 パウル・クレー 写し直して、見つめた先には

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 少しかすれた線で描かれた機械のような存在。実はこれとぴたりと重なる描写を持つ別のクレー作品が日本にもう一つある。宮城県美術館蔵「Ph博士の診察室装置」で、前年の1922年に作られている。なぜ、こんなことが起きるのか。

 実は、これらの作品には油彩転写という技法が使われている。黒い油絵の具を塗った薄…

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