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 毎日24時間開いているのが当たり前のようになっているコンビニエンスストアの営業は、加盟店の過大な負担の上に成り立っているのではないか。公正取引委員会がそんな問題意識で調査をし、報告書をまとめた。独占禁止法上、問題がある事例が本部側にあるかもしれないとして、11月までに報告するよう大手8社に求めた。

 コンビニは人口減の中でも増え続け、2018年末には約5・5万店と8年前の1・3倍に膨らんだ。しかしついに飽和状態となったか、19年末には0・2%ながら減少に転じた。競争は激しさを増し、本部主導の成長には、きしみが生じている。中でも、加盟店の大きな負担になっているのが24時間営業だ。

 報告書のもとになった公取委の1~2月のアンケートによると、従業員が確保できず自らが接客に出るなどした結果、個人オーナーの大半は月平均で1・5日しか休みが取れていない。深夜早朝の収支や人員確保の厳しさを理由に、24時間営業を見直したいとの答えも目立つ。

 セブン―イレブンの加盟店が、人手不足などを理由に24時間営業をやめて本部と対立し、社会問題になったのは昨年2月。以来、各社の本部側は時短営業を認めるようになり、時短を選んだ店は7月時点で約3500になった。しかし、全体から見れば6%に過ぎない。

 公取委は今回、深夜営業の採算性の悪さや人手不足の実態を十分に開示しないまま24時間営業を選ばせたり、本部が営業時間の協議を一方的に拒絶して不当な不利益を加盟店に与えたりした場合は、独禁法上の問題になり得るとの見解を示した。

 チェーン名の使用を許可したり、店を指導したりするコンビニ本部は、加盟店に対して優位な立場にある。公取委は独禁法の運用を見直すことで、加盟店を保護する姿勢を明確にしたと言える。

 報告書では、過剰な仕入れの強制や本部の出店政策など、以前から指摘されてきた問題にも言及。本部と加盟店の間に「今なお多くの取り組むべき課題が存在する」と記した。公取委は、本部と加盟店の関係の考え方として11年に改定したガイドラインを見直す方針だ。

 これを受けミニストップが来年9月から、本部と加盟店で負担を分け合う新たな契約方式に切りかえると発表するなど、本部側も柔軟さを見せるようになってきた。全加盟店と丁寧に話し合うよう努めねばならない。

 コンビニは今や、多くの人の生活に欠かせない存在だ。安定的に持続できるよう、社会の変化や利用者の意向も踏まえ、運営の改善を重ねてほしい。

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