(みる)『山とあめ玉と絵具箱』 川原真由美〈著〉
山登りを始めたと川原さんから聞いたとき、本当は羨(うらや)ましかったのに置いてきぼりにされた気がして寂しかった。登ればきっと撮りたくなるだろうから、わたしは山を避けてきた。
ページを開くと、余白使いが美しい山の水彩画が幾つか目に飛び込んできた。同じ人が描いたように見えない、タッチの違うペン画はユ…
山登りを始めたと川原さんから聞いたとき、本当は羨(うらや)ましかったのに置いてきぼりにされた気がして寂しかった。登ればきっと撮りたくなるだろうから、わたしは山を避けてきた。
ページを開くと、余白使いが美しい山の水彩画が幾つか目に飛び込んできた。同じ人が描いたように見えない、タッチの違うペン画はユ…