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 2001年に始まった「イタリア映画祭」が今年、20回目を迎える。初めての試みとなるオンラインでは新作の長編3本のほか、昨年までの映画祭で上映された作品などバラエティーに富む計29本が、20日から12月20日まで配信される。イタリアに魅了されたタレントの藤原しおり(元ブルゾンちえみ)さんが、大好きだという作品「来る日も来る日も」への思いを語った。

 ■タレント・藤原しおりさん

 2年前、ふと思い立ってイタリアを一人旅しました。ローマ、ミラノ、フィレンツェ……中でも特にローマが気に入りました。すごくダイナミックなのに、その一方で繊細さも感じられる街並み。オープンマインドで人懐っこいのに、根底にはしっかりとした芯のある真面目な人々。街や人や文化……見るもの接するものすべてが相反するものを秘めている。とても興味深く、そこからイタリアに関心を持ち始めました。

 イタリア映画は、「ライフ・イズ・ビューティフル」や「ニュー・シネマ・パラダイス」など名作を中心に見てきました。ヒューマンドラマやラブストーリーといった、リアリティーのある映画をよく見るのですが、それは登場人物の人生を自分も経験をしたかのような気持ちになれるからです。スクリーンや音響などにこだわりを感じるので、できるだけ家ではなく映画館で見ます。

 「来る日も来る日も」は、真面目なグイドとシンガー・ソングライターのアントニアのカップルが不妊治療に励む物語。勉強好きで恋愛下手な主人公グイドの不器用さが、なんとも愛らしく魅力的でした。アントニアは、グイドとは正反対の奔放な女性。タイプの違う2人が自分にないものを補い合っている、そのバランスの取れた状態が見ていて心地よかったです。

 予想を裏切るような大ハプニングはないけれど、グイドの真っすぐさに終始感動しました。大人になるにつれて、なかなか真正面から気持ちをぶつけたり、行動したりすることが出来なくなっていくけれど、グイドはそんなことおかまいなしに突き進む。その人間くささに胸を打たれました。

 他にも、ローマの日常生活を見られたのも面白かったですし、グイド役のルカ・マリネッリは、一見ぼさぼさでさえない感じですが、よく見るととてつもなくイケメン。見ている途中から、「彼が出演する他の作品もチェックしなければ」と思ったほどです。

 映画は、音楽も言葉も映像も、すべての文化が詰め込まれたエンターテインメント。本や音楽もいいですけど、その国の文化を知ろうと思ったら映画が一番手っ取り早いのではないでしょうか。どんな映画でも必ず気づきがあるはず。インスピレーションで出会った映画でもいいので、気軽に見てみてもらいたいです。(談)

 ◆来る日も来る日も(2012年)

 ◆処女の誓い(2015年)

 アルバ・ロルバケル主演。性と自由というテーマに大胆に挑む意欲作。女性が抑圧されている社会で、自由を求めて少女ハナは男として生きることを誓う。

 ◆環状線の猫のように(2017年)

 ローマの中心に住むインテリの男と郊外で日々の生活に追われる女が主人公の大ヒットコメディー。接点のない両者が出会うことで騒動が巻き起こる。

 ◆天空のからだ(2011年)

 アリーチェ・ロルバケルの初監督作。13歳の少女は10年ぶりに故郷の南イタリアに戻るが、なじめない。戸惑う少女が自分なりに生きていく歩みを繊細に描く。

 ◆道化師(2016年)

 巨匠マルコ・ベロッキオ監督の短編。ある田舎の劇場で、オペラ「道化師」のリハーサルが行われていた。ディナー後に行われた余興が一触即発の事態を招く。

 ◆幸運の女神(2019年)

 共感を呼んでイタリアで大ヒットした感動作。関係が危機に陥っていた男性カップルが親友の子どもの面倒を見ることになり、彼らの日常生活が変わり始める。

 ◆きっと大丈夫(2020年)

 イタリアで先月に公開されたばかりの最新作。白血病になった中年男性がドナーを必死に探す中で、うまくいっていなかった家族との関係を再構築していく。

 ◆私と彼女(2015年)

 マルゲリータ・ブイ主演。対照的な女性カップルが主人公のロマンチック・コメディー。5年間同居していたが、ささいな出来事で親密な関係に亀裂が入る。

 ◆家の主たち(2012年)

 バレリオ・マスタンドレア主演。タイル職人の兄弟が都会から山村を訪れるが、不穏な空気が漂っていた。よそ者と地元の人々の対立がスリリングに描かれる。

 ◆そのほかの配信作品

 【長編】オール・マイ・クレイジー・ラブ(19年)/無邪気な妖精たち(01年)/まっさらな光のもとで(09年)/イタリアの父(17年)/考えてもムダさ(07年)/幸せの椅子(13年)/幸せな感じ(18年)/司令官とコウノトリ(12年)/ルチアの恩寵(18年)/ラ・パッショーネ(10年)/バッグにはクリプトナイト(11年)/それは息子だった(12年)/君が望むものはすべて(17年)/私が神(18年)/アルマジロの予言(18年)/月を買った男(18年)/ミエーレ(13年)/地中海(15年)

 【短編】私のママでいる(20年)/戦闘(18年)

 <視聴の手続きは公式サイトで>

 ■20日[金]~12月20日[日]

 ■新作「幸運の女神」「オール・マイ・クレイジー・ラブ」「きっと大丈夫」は1200円、それ以外の長編は500円、短編は無料。視聴の手続きは、公式サイト(http://www.asahi.com/italia/)へ。視聴可能な期間は、購入から72時間。

 ■問い合わせ ハローダイヤル(050・5542・8600)

 主催 朝日新聞社、イタリア文化会館、イスティトゥート・ルーチェ・チネチッタ

 特別後援 イタリア共和国大統領

 後援 イタリア大使館

 協賛 フェラガモ・ジャパン、アルファロメオ

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