(日曜に想う)隔てる壁より、包み込む屋根を 論説委員・沢村亙
じぶんは何者? 僕はだれ?
そんな実存的な自問に胸がざわついたのは多感な10代だったか。就職活動で自己アピールに腐心していた頃か。
年齢を重ね、多少なりとも処世の術(すべ)を覚えた。居場所も増え、したたかになった。“ジャーナリストの自分”と“朝日新聞社という組織に所属する自分”の折り合いをつけ…
- 【視点】
様々な理由で国籍を失った人々を含む、多様な背景を持つ人々を包み込む「屋根」。そんな「屋根」に日本はなれるだろうか。選挙を前に、多くの人々が国のあり方にいっそう想いをめぐらせる今、とても重要な問いだ。 「屋根」という言葉から私がまず想起