(日曜に想う)隔てる壁より、包み込む屋根を 論説委員・沢村亙

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 じぶんは何者? 僕はだれ?

 そんな実存的な自問に胸がざわついたのは多感な10代だったか。就職活動で自己アピールに腐心していた頃か。

 年齢を重ね、多少なりとも処世の術(すべ)を覚えた。居場所も増え、したたかになった。“ジャーナリストの自分”と“朝日新聞社という組織に所属する自分”の折り合いをつけ…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2021年10月24日17時50分 投稿
    【視点】

    様々な理由で国籍を失った人々を含む、多様な背景を持つ人々を包み込む「屋根」。そんな「屋根」に日本はなれるだろうか。選挙を前に、多くの人々が国のあり方にいっそう想いをめぐらせる今、とても重要な問いだ。 「屋根」という言葉から私がまず想起