これからも、活動続けられるように 朝日新聞社のクラウドファンディング「A-port」
朝日新聞社が運営するクラウドファンディング「A-port」(エーポート、https://a-port.asahi.com/)から、注目のプロジェクトを紹介します。
■本との出会い もっと、ずっと 小学生が選ぶ「こどもの本総選挙」運営支援
子どもが好きな本を自分で投票することで、子どもと本との出会いをつくりたい――。そんな思いを込めて2017年から実施されているのが「こどもの本総選挙」だ。第3回の投票結果が11日に発表される。
NPO法人こどもの本総選挙事務局長で児童書編集者の岡本大さん(30)によると、読書習慣のある小学生でも中学生、高校生になるにつれて本から離れてしまうことが多い。子どもたちにずっと本を読み続けてもらうには、心から読みたいと思える本との出会いが必要だと考え、大人がすすめるのではなく、小学生が自分で選ぶ本の「総選挙」が生まれたという。
「子どもが読んで面白いと思えば、絵本や児童書に限らず、どんな本でも投票できます。上位には、大人なら選ばないような本もあり、子どもならではの選択眼を感じます」(岡本さん)
初回の総選挙には10万人を超える小学生が参加し、2千店舗以上の書店がフェアを展開するなど、大きな反響があった。そのため、出版界全体のイベントにしてもっと盛り上げようと、NPO法人を設立した。現在は、五つの出版社の社員16人がボランティアで運営にあたっている。
NPO法人にしたことで、年間2千万円以上の運営資金は独自に用意しなくてはならない。課題となっているのが、学校などから寄せられる大量の手書きの投票をデジタルデータにして集計する作業だ。子どもの字は機械で読み取れないことが多く、人の目で解読したり確認したりすることが不可欠なため、約1千万円もの費用がかかるという。その一部をクラウドファンディングで募っている。
「運営が赤字になると『総選挙』を続けていくことも難しくなります。保護者や学校の先生、本好きな方など、本にかかわる多くの方に広く応援してもらうことで、子どもたちと本との出会いの機会をこれからも提供していきたいと願っています」と岡本さんは言う。(ライター・工藤千秋)
《目標額》 300万円
《特典例》 5千円以上のコースで人気絵本作家・ヨシタケシンスケさん描き下ろしイラストのオリジナルグッズなど、1万円以上でオリジナル選書など。
■学生が翻訳、SDGs映画を上映
大学生が翻訳したSDGs(持続可能な開発目標)に関する海外ドキュメンタリー映画をオンラインで上映するイベント「WATCH2022」(26日~3月13日)が、作品の上映権利料など開催費用への支援を募っている。
字幕・吹き替え翻訳のプロを養成する社会人向けスクール、日本映像翻訳アカデミーが企画した。
「コロナ禍で海外留学や語学研修の機会を失った学生に活動の場を提供したいという思いがありました」と同アカデミーの桜井徹二さんは言う。国連難民高等弁務官事務所が主催する映画祭に協力した経験があったことも、学生が字幕を付けるSDGs映画イベントのアイデアに結びついた。
上映作品は、米国の子育てをめぐる問題を自転車の利用で解決しようと訴える「Motherload」など3作品。字幕作成や作品に関するトークセッションの企画・運営は約20人の大学生・大学院生が中心になって行う。
桜井さんによると、文字数の限られた字幕の翻訳には、語学力だけでなく、制作者の意図を正しく理解して情報を取捨選択する力も求められる。「作品の背景を調べ、議論を重ねる中でSDGsへの理解を深めてほしいと思っています」
《目標額》 80万円
《特典例》 5千円以上のコースで書籍「字幕翻訳とは何か」、1万円以上でイベントの優先参加権、1万5千円で上映作品エンドクレジットへの名前記載など。
■地元アスリートを応援
全国の若手アスリートを直接支援できる「地元アスリート応援プログラム」に明治安田生命が取り組んでいる。
東京五輪女子ボクシング金メダルの入江聖奈選手ら28都道府県のアスリート31人が遠征費や用具費などの活動資金を募っている。活動の様子はエーポートで報告する。
支援は1千円からできる。リターンはお礼のメールや手紙、サイン入り色紙など。28日まで。
◇支援はクレジットカード、銀行、コンビニでの決済のほか、現金書留(5千円以上)も受け付けています。問い合わせは電話03・6869・9001(平日午前10時~午後5時)。
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