(書評)『憑依と抵抗 現代モンゴルにおける宗教とナショナリズム』 島村一平〈著〉
■社会主義後に「活性化」した呪術
表題の「憑依(ひょうい)と抵抗」は、著者による、“宗教とナショナリズム”のモンゴル的表現である。本書は、それらを切り口に、現代モンゴルを多角的に描いている。そこに、大草原の素朴な遊牧民というイメージは見出(みいだ)されない。今日モンゴルは熾烈(しれつ)な競争社会…
■社会主義後に「活性化」した呪術
表題の「憑依(ひょうい)と抵抗」は、著者による、“宗教とナショナリズム”のモンゴル的表現である。本書は、それらを切り口に、現代モンゴルを多角的に描いている。そこに、大草原の素朴な遊牧民というイメージは見出(みいだ)されない。今日モンゴルは熾烈(しれつ)な競争社会…