(書評)『わたしは「ひとり新聞社」 岩手県大槌町で生き、考え、伝える』 菊池由貴子〈著〉
東日本大震災の後、著者は故郷の岩手県大槌町で「大槌新聞」を一人で作り続けてきた。冒頭で自身の若い頃の記憶が語られる。病弱で入院を繰り返していた彼女は、震災を経て町と出会い直し、地域に根差すという視点を獲得していく。あたかも小さな種が芽吹き、いつしか自立していくかのように。
町への愛情や行政の施策…
東日本大震災の後、著者は故郷の岩手県大槌町で「大槌新聞」を一人で作り続けてきた。冒頭で自身の若い頃の記憶が語られる。病弱で入院を繰り返していた彼女は、震災を経て町と出会い直し、地域に根差すという視点を獲得していく。あたかも小さな種が芽吹き、いつしか自立していくかのように。
町への愛情や行政の施策…