遠方に先祖代々のお墓がありますが、自宅の近くに私たち夫婦のお墓を建てようか迷っています。子どもになるべく負担をかけたくないのですが、どうしたらいいでしょうか。
お墓が遠方にあると、お盆やお彼岸に墓参りをするのにも一苦労です。近年、少子高齢化や地方の過疎化により、子や孫らの世代がお墓を維持することが難しくなってきています。しかし、そのまま放っておくと、将来、無縁墓になる恐れがあり、それを避けるために、いわゆる「改葬」や「墓じまい」をする人が増えています。
改葬は、いわばお墓の引っ越しです。墓石と遺骨を新しい墓所に移すケースと、遺骨だけを移動させるケースがあります。費用や手間、受け入れ先の事情などから後者を選ぶ人が多いようです。厚生労働省の調査では、改葬の件数は2014年度に8万3574件。5年前の09年度は7万2050件で、このところ増える傾向にあります。
寺院墓地の場合、改葬すると、檀家(だんか)をやめることになります。お寺からお布施の一種である「離檀料」を求められることがあり、それが高額で払えないというトラブルも生じています。日頃あまりお寺との付き合いがない人が突然、改葬を申し出ると話がこじれやすいので、早い段階でお寺と相談しましょう。
「墓じまい」は、お墓を解体・撤去し、墓地の使用権をお寺に返して更地に戻すことです。改葬のために行うほか、継承者がいないなどの理由でお墓そのものをやめてしまう場合もあります。
新しくお墓を建てる場合は、墓地や霊園と契約したうえで墓石店に依頼しますが、指定業者が決まっている場合があるので確認が必要です。費用は、墓地の使用料と墓石の建立費、お布施などで総額100万~200万円程度。「全国優良石材店の会」による15年の調査では、全国平均で164万6千円でした。
また最近、注目を集めているのが、永代供養墓です。故人の遺骨をほかの人と共同のお墓や納骨堂に安置し、お寺が供養・管理してくれるものです。無縁墓になったり子どもに負担をかけたりする心配がなく、費用も一般的なお墓より安くすみます。
一昨年に母親が亡くなり、永代…
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