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 福島県広野町下北迫の高野病院の関係者から30日午後10時半ごろ、病院敷地内にある院長宅で「煙が充満している」と119番通報があった。県警双葉署によると、高野英男院長(81)が1人で暮らす木造平屋建て住宅の一部が焼け、中から男性の遺体が見つかった。火災後、高野さんと連絡がとれていないという。

 高野病院は東京電力福島第一原発から約20キロの場所にある民間病院。原発事故後も避難せず、双葉郡で唯一、入院医療を続けている。

 原発事故当時、約100人の患者がいたが、避難に耐えられないとみられる重症患者もいたため、町にとどまった。2人いた常勤医は事故後、高野さんだけになっていた。

 高野病院によると、内科、精神科、神経内科、消化器内科の四つの診療科があり、現在の入院患者は102人。原発事故後は夜間に救急患者が搬送されてくることもあり、高野さんは当直室や自宅に待機し、対応に当たっていた。

 年末年始は非常勤の医師が対応する態勢を取っており、現状では医師の確保はできているという。

 

南相馬市立総合病院が当面サポート

 福島県広野町の高野病院敷地内で起きた火災を受けて31日、双葉郡医師会や町、県の幹部らが今後の対応を協議した。火災後、連絡がとれなくなっている院長の高野英男さん(81)が唯一の常勤医だったことから、1月9日までは南相馬市立総合病院の医師がサポートに当たることを決めた。

 協議後、広野町の遠藤智町長は「原発事故後の双葉地域の医療を支えてきてくれた病院。今後どのように入院患者を守る態勢を確保していくか、県や国とも連携を図り対応したい」と話した。

 

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(永野真奈、杉村和将)