[PR]

 東京都内の女性(51)は30代だった15年ほど前、やせる目的で過食嘔吐(おう・と)するようになりました。同じ頃、空腹に耐えられずにコンビニでソフトキャンディー1個を盗むと、万引きをやめられなくなりました。何度も見つかり、懲役刑の執行猶予中に逮捕されました。「自分で治せるものではない」と自覚。赤城高原ホスピタルで窃盗症と診断され、入院しました。実刑判決が確定し、服役中は夫からの手紙に支えられました。体重が戻って精神的にもゆとりができ、昨年末の仮出所後は、「取ろう」という衝動は起きていません。

 

最初はキャンディー1個

 東京都内に住む主婦の女性(51)は昨年12月、栃木刑務所を仮出所した。服役期間は1年6カ月。2014年夏に近所のスーパーで総菜パン6個を万引きしたとして、窃盗罪に問われた。過去に食品の窃盗を8件繰り返しており、実刑判決となった。

 「服役したことは、消せない過去。でも、刑務所で過ごした時間を経て、ようやく健康な体と精神を取り戻しつつある」

 最初に万引きしたのは約15年前、30代半ばの時だった。身長159センチで、体重は42キロと細身だったが、あこがれていた結婚への近道は、さらにやせることだと思い込んでいた。

 周囲から「細いんだから、もっと食べなきゃダメだよ」と忠告されても、「私を太らせようとしている」と受け取った。

 朝食と昼食は、コンビニおにぎりの具の周辺を食べるだけだった。一方、夜はカロリーを気にせず好きなだけ食べた後、さらに菓子パンや菓子を口にした。

 しかし、胃に食べ物を残しておくことに罪悪感を覚えた。夜中、両親が寝たのを見はからって、トイレで吐いた。やがて月経が止まるようになった。

 当時、東京・霞が関の省庁で事務補佐の非正規職員をしていた。まじめに働いていたが、昼食を終えると、夜の食事のことばかり考えるようになった。

 ある春の夜だった。

 勤め先からの帰り道、自宅近くの駅の改札を出ると、激しい空腹に襲われた。家までたどりつけないほどだった。自転車置き場ではなく、駅前のコンビニに立ち寄った。菓子売り場で目にとまったソフトキャンディーを手に取った。

 「すぐ食べたい。レジへ持って…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら