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 は~、お暑うございます。梅雨が明ける前から各地で暑さに見舞われていますが、皆様いかがお過ごしですか。夏バテなどしていらっしゃいませんか。そんな中、夏の盛りの8月4日を今年から日本栄養士会が「栄養の日」に設定、8月1日から7日までを「栄養週間」として活動するという話を聞きました。

 多くの人に栄養への理解を深めてもらおうと、全国各地でイベントを開き、特設サイトをオープン。2日には健康で充実したライフスタイルを送る著名人、現代の栄養問題の解決に向け貢献した管理栄養士・栄養士の表彰をするとのこと。栄養の日を8月4日にしたわけは、公益社団法人日本栄養士会の設立日(1日)、健康増進法公布(2日)といった栄養関連の記念日がこの時期にあることと、8(エイト)と4(よん)の語呂合わせからだそう。

 なぜ、こうした取り組みを始めるのか。「栄養を自分のこととして考え、実践するきっかけを作りたいのです」と迫和子・同会専務理事は言います。「栄養は大事、とよく言われるものの、何が問題でどうしたらいいのかを把握し、行動にうつしている人は必ずしも多くありません」

 普段、「栄養」という言葉は、たんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素をイメージして使うことが多いと思います。「この食べ物には栄養がある」という表現も、そちらの意味です。けれども、栄養とは本来、食べて生命を維持する活動そのものを指します。口から食物を体に入れて消化し、自分の体やそれを動かすエネルギーを作り出して生きていくこと、それが栄養です。

 日本人が抱える栄養問題では、「メタボ」といわれる中年期の肥満とそれに関連する生活習慣病、食塩の摂りすぎはよく知られています。でもそればかりではなく、高齢者の低栄養、若い女性に顕著なやせ志向・極端なダイエット、食物アレルギー、健康食品などの不適切な利用、食への関心を持たない人々の存在なども、課題になっています。

 20代の女性の22%がBMI18.5未満のやせになっていること(2015年国民健康・栄養調査)にみられるような若い女性のやせの問題は、そうした女性が妊娠・出産しようとした際に、不妊に悩んだり、生まれてくる子どもが低体重になりやすかったりと、次世代へも影響を与えます。低出生体重児は将来、生活習慣病になりやすいとの研究も発表されています。

 「食が豊かだから、栄養状態が良いわけではありません。今の日本人は過栄養と低栄養、肥満とやせを行ったり来たりとわたり歩くような生活をしているとも言えます。一人ひとり状況が違い、多様化しています」と迫さん。「栄養の問題は影響が出るまでに時間がかかる。今日食べなくてもすぐに体に響くわけではありませんが、そうした食べ方を続けていれば、数年後、生活の質を落とす結果に直面することになる。全ての人が何かしら栄養問題と関係があるからこそ、自分がどう食べてどう生きていくか、関心を高める必要があると考えています」

 とはいえ、初年度の今年は「まずは、一般の人たちに栄養の日を知って、興味を持ってもらうことが第一歩」。今回作成された「栄養Wonder」というパンフレットは「栄養のたのしみ方を、管理栄養士・栄養士がご提案」というサブタイトル。

 中を見ると、「今日からできる! あなたのカラダを正しくつくる、新栄養習慣8」という項目がありました。日本人にとって望ましい食生活とその実践方法を示した厚生労働省などによる「食生活指針」をベースに、栄養の楽しみ方を盛り込んだ提案だそう。

 確かに「とにかく楽しく、リラックスして食べる習慣」「偏った食生活でも+1でバランス習慣」など、難しく思わず試してみて!という切り口になっています。中には、「『よい眠り』は朝ごはんから生まれる習慣」といった、ずいぶん踏み込んでいるなー、と思ってしまうものもありますが。

 暑さで食が乱れがちな時ですし、ちょっと我が食卓を見直してみるチャンスかもしれません。栄養の日・週間の詳しい内容は、特設サイト(https://www.nutas.jp/84/別ウインドウで開きます)に掲載されています。

 また、パンフレット「栄養Wonder」は、https://www.dietitian.or.jp/84/2017/6.html別ウインドウで開きますからダウンロードできます。

 

<アピタル:食のおしゃべり・トピック>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/eat/

(大村美香)

大村美香

大村美香(おおむら・みか) 朝日新聞記者

1991年4月朝日新聞社に入り、盛岡、千葉総局を経て96年4月に東京本社学芸部(家庭面担当、現在の生活面にあたる)。組織変更で所属部の名称がその後何回か変わるが、主に食の分野を取材。10年4月から16年4月まで編集委員(食・農担当)。共著に「あした何を食べますか?」(03年・朝日新聞社刊)