拡大する写真・図版 親類から出産を祝う手紙が来た(画像の一部を修整しています)

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 移植された腎臓はすぐだめになる場合もあれば、10年以上も働き続ける場合もあります。思春期に移植を受けると、それ以外の世代で受けた患者に比べて、移植後のもちが悪いという世界的な傾向があるそうです。

 腎臓を守るには、拒絶反応を抑える免疫抑制剤をずっと飲み続けないといけません。ですが、思春期は生活の乱れや反抗心などからついおろそかになりがちな年ごろというのが理由です。

 

 連載で紹介した、東京都に住む会社員女性(30)は高校1年生のときに母親から腎臓をもらい移植手術を受けました。以来十数年、毎日欠かさず薬をのみ続け、腎臓を大切にしてきました。

 「それだけでも大変なことなのに、不妊治療まで耐えて乗り越えたことには本当に頭が下がる思いです」と、主治医で、都立小児総合医療センター腎臓移植科の佐藤裕之さん(46)はたたえます。

 

 女性の場合、本人の腎臓の病気に加えて、夫の精子が少なかったこともあり、不妊治療を受けました。もし、問題がどちらかだけだったら、不妊治療は必要はなかったかもしれないそうです。

 改めて感じたことは、不妊治療の不公平さです。不妊の原因がどちらにあるかは男女ほぼ半々ぐらいです。しかし、どちらに原因がある場合でも、採卵や体外受精の際の激痛を伴うつらい治療のほとんどは女性が一人で受けることになります。

 

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<アピタル:患者を生きる・妊娠・出産>

http://www.asahi.com/apital/special/ikiru/(鍛治信太郎)