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 以前、本コラムでミロのビーナスの体脂肪率の推定値を紹介しました。今回は第二弾として、男性をモチーフにした傑作彫刻「ダビデ像」の推定体脂肪率を紹介しましょう。

 ▼ミロのビーナスの体脂肪率は?

  http://www.asahi.com/articles/SDI201709284296.html

 イタリア、フィレンツェのアカデミア美術館に収蔵されているダビデ像は、ルネサンスの巨人と称されるミケランジェロの代表作の1つ。筋肉質で均整がとれたプロポーションは、男性の肉体美の理想とされることもしばしばで、「あんなからだになりたい」と思ったことがある男性も多いのではないでしょうか?

 そんな憧れのプロポーションを持つダビデ像の体脂肪率は一体何%なのか?

 こちらの像のプロポーション比に近い日本人や欧州人のデータを参考にタニタで算出したところ、10.5%という数値になりました。実は数値を算出する前、社内ではボディービルダー並みの一桁台かと予想していたのですが、それより高い結果になりました。つまり、ダビデ像の美しい肉体は、たくましい筋肉と適度な体脂肪を備えた自然なバランスの上に成り立っていると言えるのです。

 

 上の「アスリートと一般人の違い」というグラフをご覧ください。 男性で10.5%というと、アスリートに多い体脂肪率です。次に、下の「アスリートの体脂肪率」というグラフをご覧ください。

 

 こちらは運動種目別にアスリートの体脂肪率を調査したもの。ダビデ像の体脂肪率は、サッカー選手やバスケ選手に近いことが分かります。

 アスリートの中でも、長距離走の陸上選手は体脂肪率が特に低いようです。「それなら効率的に体脂肪を落としたり、体形を維持したりするのなら、運動の中でも長距離走が適しているのではないか?」と考えた方は鋭いです。ここで、あるデータをご紹介しましょう。

 

 これは市民ランナーと一般の方の体脂肪率を年齢別に表したものです。加齢によって体脂肪率が増える傾向にあることは、本コラムでも紹介しましたが、ランナーの体脂肪率は、一般の方に比べ、低い数値であることに加え、年齢による変動も少ないことがわかります。恐らく、継続して運動していることやランニングが有酸素運動であるということが影響していると考えられます。

 運動には有酸素運動と無酸素運動がありますが、脂肪を燃焼するために効果的なのは、酸素を取り入れながら行う有酸素運動。そして、その代表的なものがランニングです。

 またランニング(ジョギング)は、球技など、利き腕や利き足を酷使しがちな他のスポーツに比べると、バランスよく筋肉を鍛えられます。道具などが必要なく、手軽に始められるのもメリットの1つです。

 

 最近、「スロージョギング」という言葉がはやっています。これはニコニコしながら続けられる速度でゆっくり走ることです。この方法ならからだへの負担が少ないため、誰でも続けやすく、効果的に有酸素運動を行うことができます。

 なお、ゆっくり1時間ランニングした際の消費カロリーは、体重が60kgの男性の場合、約500kcalで、同じく60kgの女性は約420kcal。この数値を大きいと感じるか、小さいと感じるかは人それぞれだと思いますが、気が向いた時だけ走っても一気にやせられる訳ではありません。地道にコツコツと運動して、こまめにエネルギーを消費することが、適切な体脂肪率を維持することにつながります。また、運動によって筋肉もつき、基礎代謝も上がるので、体形維持には一石二鳥です。

 週に数回でも、1度に走る距離や時間が短くても構わないので、ご自身のできる範囲でランニングを楽しんでみてはいかがでしょうか? 一回の消費エネルギーは少なくなりますが、ウォーキングでもよいでしょう。運動することでセロトニンなどの「幸せホルモン」も分泌されるので、リフレッシュ効果も期待できます。

 コツコツ取り組めば、あなたもダビデ像のからだに近づけるかもしれませんね!

 

<アピタル:タニタとつくる健康生活・コラム>

http://www.asahi.com/apital/column/tanita/(アピタル・西澤美幸)

アピタル・西澤美幸

アピタル・西澤美幸(にしざわ・みゆき) 株式会社タニタ・企画開発部主任研究員 栄養士

学生時代よりタニタの体脂肪計開発プロジェクトチームに参加、世界初の乗るだけではかれる体脂肪計や体組成計、活動量計などの回帰式や判定アルゴリズムを開発した。栄養士の資格を持ち、技術開発研究者と栄養士の二つの視点から健康とからだに関する多数のセミナー講師も担当。