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 皆さんは、どんなタイミングで体組成をはかっていますか?

 体組成とは、脂肪や筋肉、骨などからだを構成する組成分のこと。「運動の前後にはかる」という方も結構多いのではないでしょうか? しかし、これは誤ったはかり方です。実はそのタイミングで体組成計に乗ると、きちんと体組成をはかれていない可能性が高いのです。効率よく健康を維持するためには、体組成計を正しく使ってからだの状態を把握することが役立ちます。皆さんの健康づくりの参考になるよう、今回は体組成計の仕組みと正しいはかり方をご紹介しましょう。

 筋肉は脂肪の約10倍電気が流れやすいという性質があります。つまり筋肉が多いほど電気が流れやすくなるのですが、体組成計はこの性質を利用して体脂肪をはじめからだを構成する組成分を計測します。からだに微弱な電気を流し、その電気抵抗値から体組成を割り出しています。

 筋肉に電気が流れやすいのは、脂肪に比べてより多くの電解質を含む水分があるからです。しかし、成人男性で体重の約60%を占めるという体内の水分の状態は非常に変化しやすく、水分状況が安定しないタイミングで体組成を計測すると結果にばらつきが出てしまいます。

 

 例えば次のような時に体内の水分は不安定な状態になります。このようなタイミングで体組成を計測すると、結果におおよそ2~3パーセントほどの誤差が生じやすくなります。

●起床直後(横になった状態から起きることで体内の水分が移動するため)

●食後(血流増によって体水分の状態が変動するため)

●運動直後(発汗や血流増によって体水分の状態が変動するため)

●入浴・サウナ後(発汗や血流増によって体水分の状態が変動するため)

●気温低下時や低体温時(血管が収縮することによって体水分の状態が変動するため)

 

 冒頭でご紹介したように、「運動してどれだけ体脂肪率が減っているだろう」と運動後にはかる方は意外と多いのですが、発汗や体温変化が多いため体組成の計測に向いておらず、短期的な変化を比較することは残念ながらできません。

 なお、タニタで行う実験や調査で体組成をはかる時には、正確を期すために、昼食から2時間あけ、15分間安静にした上で計測しています。しかし、一般の方が毎日の生活の中でそこまで行うのは難しいものです。

 そこでおすすめしたいのが入浴前の計測。食事をしてすぐにお風呂に入る人は少ないと思いますので、体内の水分の状態が安定していることが多いタイミングです。また体脂肪率を算出する計算式には、体重が使われるため、軽装ではかることが正しい計測につながります。それを考えても、衣服を脱ぐ、このタイミングがうってつけなのです。

 

 とは言っても、生活リズムは人それぞれですよね。健康づくりで重要なのは、体組成を毎日できるだけ同じ時間、同じ条件ではかること。細かい変化にとらわれず、継続的にはかって、長期的な変化傾向をみることをおすすめします。そうすることで体調の変化などがとらえやすくなります。

 健康づくりには、バランスのよい食事と習慣的な運動、十分な休養(睡眠)をとることが大切です。体組成計を使って、からだの状態を把握することは、これらのサイクルがきちんとまわっているかを見る目安になりますよ。

 

<アピタル:タニタとつくる健康生活・コラム>

http://www.asahi.com/apital/column/tanita/(アピタル・笠原靖弘)

アピタル・笠原靖弘

アピタル・笠原靖弘(かさはら・やすひろ) 株式会社タニタ・企画開発部企画開発課

化学・生理学・電気電子技術などの幅広い分野の専門知識を生かし、腹部脂肪計や皮下脂肪厚計など、これまでにない概念の健康計測機器を開発。からだに負担をかけることなく計測できる機器の開発を担当し、現在は人体の組成や機能に関わる研究を行うチームのリーダーを務めている。